徹底抗戦
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元ライブドア堀江社長の新作。ライブドア事件については、いろいろな人が書いているので、照らし合わせると非常に興味深いです。本書での堀江さんの主張は、
1.すべての取引は(当時の法律に照らし合わせれば)違法性はない
2.一部は「知らなかった」という道義的責任を感じから社長辞任したが、刑事責任はない
ということのようです。1.については、会計的には1つ1つの取引に違法性がなくても、全体として作為的に利益を作り出すこと自体が粉飾なので、明らかに違法です。
2.については、エンロン事件などでは知らなかっただけで無期懲役になったりしており、粉飾には刑事責任がある、というのが世の中の流れだと思います。
が、日本においては今までそういった例はなく、ライブドア事件のように目立つものから検挙して実例を作って行くのは国策捜査と言える部分はあるとは思います。
大きな流れとして、違法性のハードルが年々あがっていて、今までは大丈夫だったじゃんというスレスレのラインで捕まったのがライブドア事件だったのかなと思ってます。
ここに関しては、若干同情の余地はあると思うのですが、だからといって、反省しなくてよい、というわけでもないので、そこにはがっかりしたなというのが正直な感想です。