事業で失敗しないためのテクニック「NO FLOP!」

成功するためにはすべての段階のどれかひとつでも失敗してはいけない。例えば、

ご機嫌斜めの有名グルメ評論家が書いた一件の辛口レビューのせいで、レストランの命運が尽きてしまう場合もないとはいえない──そうなると、店の宣伝に一〇〇〇ドルかけようが一〇〇万ドルかけようが関係ない。どれだけ多くの主要素が適切になっていても、不適切な主要素が一つでもあれば帳消しになる。このような過酷な状況では、ほとんどの新製品が失敗したとしても驚くにはあたらない。  こうした残酷な論理を考えれば、「新製品失敗の法則」の背景にある統計にも納得がいくだろう。

たしかに、そうした事実をすんなり受け入れられる人などほとんどいないし、気持ちはよくわかる。以前は私も同じだったからだ。「失敗するのは、企画・開発から販売までのどこかの段階で何らかの能力や経験が不足していたから」、そう固く信じていた。  だが残念ながら、十分な経験や能力があって、計画をきちんと実行していても、失敗を追い払うことはできない。それが現実なのだ。  それでも幻想を捨てず、私は大丈夫、こんなに経験豊富で有能なんだから、などと思い続けるようなら──ただ失敗するだけでは済まないかもしれない。その傲慢さのせいで、失敗がさらに大規模で深刻になる恐れもある。

ということ。ではどうすればよいか、というテクニックがいろいろと書いてあり、非常に勉強になります。よく考えてみれば当たり前のことではあるのですが、ひとってなかなか切羽詰まるといいアイデアが思い浮かばなくなるもので、それをある程度のフレームで考えることができるようになるのはすごく有用だと思います。