2016年の振り返りと本ベスト10

サンフランシスコ無加工 #サンフランシスコ #いい天気

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「2016年はシンプルにメルカリUSの大成功を目指したいと思います。」

昨年頭にこのように宣言しました。しかしある程度の成長はしたにせよ、まったく達成できたと言えない状況なわけで非常に残念な一年でした。もっとうまくやれたのではないか、と思うことが山ほどあります。

とはいえ大幅に仲間も増え、強い収益力も資本力もつき、昨年後半には大きな気づきもありました。これらを活かして今年こそはメルカリUSの大成功を成し遂げたいと思います。

プライベートでは大きな事故もなく、娘もすくすく育ち歩いたり、わーわー何かを言っています。ただ何となく(今もなんですが)体調を崩すことが増えたので、もっと意識的に運動をしていきます。

■2016年の本ベスト10

10位 ホンダのポリシー「松明(たいまつ)は自分の手で」

いや、重役は何もしないんだよ。俺もそれでやっていた。何もない空の中から、どうあるべきかをさがすのが重役で、日常業務を片づけるのは部長の仕事だ。所長であり重役であるというのは対外的な面子から、交渉のときもまずいだろうということでそうなっているだけで、重要な問題ではない。だから、役員は全部こっちへきて、何もないところから、どうあるべきかをさがすことをやってほしい」といったのです。

ホンダ創業者藤沢武夫のエッセー。ホンダは後継者育成に成功した世界的企業なので参考にしたい。

9位 圧倒的成果をあげるための近道「イシューからはじめよ」

問題はまず「解く」ものと考えがちだが、まずすべきは本当に解くべき問題、すなわちイシューを「見極める」ことだ。ただ、これは人間の本能に反したアプローチでもある。

圧倒的成果を出すためのイシュー設定とは何か、どう見つければよいのかなど非常に重要なことが書かれています。

8位 なぜ名経営者になったのか「スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで」

スティーブは、ラセターとキャットムル、そして彼らの下で働く才能豊かな社員が魔法を編み上げていく様から多くのことを学び、人生が大きく変わった。映画制作を始めたあとを中心にピクサーでスティーブが吸収した経営手法こそ、1997年のアップル復帰後、彼が手腕を発揮できた源泉である。この時期、彼の交渉スタイルは、勇猛果敢で押しの強いところを失うことなく微妙な駆け引きが可能なものとなっていく。先頭に立ち、やる気を引きだす能力を失うことなく、チームワークとは小さなグループを鼓舞して行け行けにする以上の、もっと複雑なことだとわかりはじめたのもこの時期だ。彼一流の鼓舞力を失うことなく、忍耐力を身につけはじめたのもこの時期だ。

ジョブズがなぜ名経営者に変貌したのかを明らかにしている。

7位 今後の参考になる「お金の流れでわかる世界の歴史」

マグナカルタというのは、1215年、時のイギリス国王ジョン王が、国民に対して、「国王が勝手に税金を決めてはならない」「国民は法によらずして罰せられたり、財産を侵されたりしてはならない」というような約束をしたものである。  ジョン王というのは、戦争好きな王で、フランスとたびたび戦争をし、しかも負けてばかりいた。それで、度重なる戦費徴収に業を煮やしたイギリスの市民や貴族たちが、国王に廃位を求めた。ジョン王は、それに対して「もう二度と勝手な税徴収はしません」と国民に約束したというわけである。

元国税調査官が世界の歴史をお金の流れ、特に税金から解説。税金=国家とは何かを考えさせられる。

6位 ひとをたくさん育てる「スーパーボス」

才能があって賢いのではなく、人並み外れた才能があって驚くほど賢い人材。普通のリーダーではなく、変化の推進者。成功の可能性が高いタイプではなく、成功の定義そのものを変えてしまうような人材である。

ひとを育てられるひとが多い会社は圧倒的に強い。ではそういったスーパーボスとはどんなひとびとなのかを明らかにしている。

5位 日本人が不得意とされる「生産性」

これは実際の仕事でもまったく同じであり、研修の参加者はこのプログラムを通じて、マネージャーの役割とは、
 ・どれも正解でどれも不正解である複数の選択肢からどれかを選ぶこと
 ・選んだ選択肢に伴う問題をあらかじめ想定し、備えておくこと
だと学ぶわけです。 より端的にいえば、マネージャーの仕事とは、
 ・決断をすること、と
 ・リスクに備えておくこと

となります。 これを学んでおかないと、マネージャーになった後、決断すべきタイミングを迎えているのに延々と複数の選択肢のメリットとデメリットを分析し続ける「決められない管理職」になってしまいます。

ホワイトカラーの生産性向上についてかなり具体的に書いてあり実践的。特にマネージャーの仕事というのは直感に反している部分もあり難しい。これをこうやってストンと腹落ちする説明ができるのは素晴らしい。

4位 奇跡の経営者「ソニー 盛田昭夫」

「アメリカに右へならえして、アメリカ経営学を導入するのが、解決の道だろうか。私はそうは思わない。……鵜呑みにするのは、かえって危険である。日本とアメリカでは会社の成立する社会的基盤が、根本的に違っているからだ。かといって漫然と現状を見過ごすことは、もっと大きな間違いだ。アメリカから取り入れるもの、学ぶべきものは堂々と学び、かつ日本の歴史的土壌を見きわめ、そこに足をつけたままで、現実的に不合理を是正してゆくべきなのである。社員を〝無難なサラリーマン〟から〝意欲あるビジネスマン〟へとレベル・アップすることに努めなければならない」

ソニー創業者盛田氏の軌跡の経営を追っている。どうやったらこういうダイナミックな会社が作り出せるのか、考えさせられました。

3位 一気通貫で知る「昭和史 1926-1945」

『落日燃ゆ』で非常に持ち上げたためたいへん立派な人と広田さんは思われているのですが、二・二六事件後の新しい体制を整えるという一番大事なところで広田内閣がやったことは全部、とんでもないことばかりです。スタートから、「政治が悪いから事件が起きた。政治を革新せよ」という軍部の要求を受け入れて、「従来の秕政を一新」という方針に同調して組閣しました。秕政とは悪い政治という意味です。これでは軍部独走の道を開くことと同じなんですね。

よく知らなかった戦前〜戦後にかけての雰囲気がよく分かりました。

2位 神話から始まる「善と悪の経済学」

二人の偉大な経済学者、ハイエクとシュンペーターは、マンデヴィルとスミスいずれについても経済思想の独創性を否定する一方で、心理学、倫理学、哲学に関しては両者を重要な思想家と評価している。それなのに、経済学の基礎を築いたのはスミスだという見方がなぜ定着したのだろうか。これは要するに、実際には心理学、倫理学、哲学が経済学の核の部分に存在するからではあるまいか。

ギルガメッシュ叙事詩から始まって経済思想と哲学の関わりから両者の切っても切れない関係を明らかにする意欲作。

1位 「ザ・会社改造」ミスミのケース

何か異常を感じたとしても、それが本当に問題なのか、ただの思い過ごしなのかは咄嗟にはわからない。そういうときは、閉まった窓をもう一度開けてもらう。そして、しっかりなかを覗く。  それで何かを感知したら、現場に足を踏み入れる。ハンズオンで現物に触れる。問題の本質が何かを確かめる。周囲の部外者にも意見を聞く。問題がないとわかったら、サッと引き上げる。タッチ・アンド・ゴーで元に戻るのだ。優れた経営者の仕事は毎日、その動作の繰り返しである。

ちょうどメルカリくらいのサイズだったミスミを世界的企業にするまでの軌跡ということもあって非常に勉強になりました。

P.S.2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年のベスト本はこちらからどうぞ。

謹賀新年+2015年の本ベスト10

虹

2016年、あけましておめでとうございます!
昨年は本当に周りに助けられた幸運な一年でした。

まずはじめての子どもを授かるという一大イベントがあり、その他のプライベートな理由もあり、日本で出産してもらうことに決めました。結果、健やかな娘を授かることができました。いろいろと大変なこともありますが、スクスクと成長するのを見るのはそれ以上の喜びがありますね(もちろん一番大変なのは妻なのですが。いつも感謝です)。

2015年11月18日、産まれてきてくれてありがとう。抱いたらすごく実感がわいてきた!

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仕事においても、メルカリがリリース2周年を迎え業績が急拡大する中で(かつ子ども関連で若干行動も以前に比べて制限される中で)、地理的(日米欧)にも社員数的(120→230)にも自分一人が見られるキャパシティを軽く超えて行きましたが、素晴らしい仲間が増えたことですごい成果を出してくれました。昨年はメルカリの組織的な強みが一気に花開いた感がありました。自分は自分にしかできないことのみをやっていこうと思っています。

メルカリ、リリース2周年! めでたし、ありがたし

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ということで、いろいろな意味で周りに助けられた一年で、ありがとうございました。また自分の幸運も改めて実感しました。

2016年はシンプルにメルカリUSの大成功を目指したいと思います。ただ同時に、もう少し中長期的な視点でいかに世界中にサービス展開していくか、そのためにどのような技術やプロダクト、人材、組織が必要かを考えて少しづつ種を巻いて行きたいと思っています。

昨年に引き続き今年もよろしくお願いいたします。

青の洞窟(無修正) #カプリ #イタリア

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さて恒例のベスト本ですが、2015年は非常に豊作で久しぶりにベスト10となってます。どれも名作なので興味がわいたらぜひ手にとってみてください。

■2015年の本ベスト10

10位.クロネコヤマト誕生の物語「小倉昌男 経営学」

宅急便を始めて気がついたのは、これまでは、荷主の輸送担当者にあごで使われていたという感じだったのが、集荷に行っても配達に行っても、家庭の主婦から必ず「ありがとう」「ご苦労様」という言葉をかけられることであった。これまで聞いたことのない感謝の言葉を聞いて、現場を回るドライバーたちは感激してしまった。

クロネコヤマトの始まりとその後の快進撃。しかしその裏には緻密な計画があったことが分かります。

9位.アップル製品のこだわりを知る「ジョナサン・アイブ」

ジョブズはいつも、集中とはイエスということではなく、ノーということだと語っていた。ジョニーの指導のもと、アップルは「そこそこいい」ものであっても「偉大な製品」でなければ却下することを激しく自分たちに課している。

アップルのデザインをリードしてきたジョナサン・アイブに迫ったドキュメンタリー。どのようにiMac、iPod、iPhone、iPadが生まれてきたかがよく分かります。

8位.謙虚さと内省の重要さ「ピクサー流 創造するちから」

社会的に自分より上の立場の人には本音が言いにくい。さらに、人が大勢いるほど、失敗できないプレッシャーがかかる。強くて自信がある人は、無意識にネガティブなフィードバックや批評を受けつけないオーラを放ち、周囲を威圧することがある。成否が問われる局面で、自分のつくり上げたものが理解されていないと感じた監督は、それまでのすべての努力が攻撃され、危険にさらされていると感じる。そして脳内が過熱状態になり、言外の意味まで読み取ろうとし、築き上げてきたものを脅威から守ろうと必死になる。

ピクサーがなぜここまで成功し続けられるのかがよく分かる一冊。会社に内省の仕組みを入れる、というのは目からウロコでした。

7位.スーパーグローバル企業の実態「石油の帝国」

エクソンモービルの幹部たちは、石油国有化の波が来ては去っていくのを何十年も見てきた。そして長い目で見れば、ほとんどの政府は民間企業とパートナーシップを組むことが自国の利益となる、ということを理解する、という理屈だった。

エクソンモービルのような超グローバル企業がどのように運営され、国家とどのような関係性にあるのかが分かります。

6位.失敗続きのヤフーの歴史「FAILING FAST」

ヤフーのトップに君臨する前、テリー・セメルはメディア業界で広く称賛されていた。サン・マイクロシステムズとオートデスクにおけるキャロル・バーツの実績は、目を見張るものがあった。CEOになるまで、ジェリー・ヤンは誰からも愛される創業者だった。社長になる前のスー・デッカーは、ウォール街での大胆さや取締役会議での賢明さから、スーパーヒーローと見なされていた。  しかし、ヤフーの再建に失敗してからは、彼らは不幸にもあざけりの対象となり、業界からのけ者扱いされるようになった。  自分ならうまくやれる、という人物はこの世に存在するのだろうか?

米ヤフーの始まりとその後の苦闘。物語として非常におもしろいです。

5位.マネーの歴史を知る「21世紀の貨幣論」

通貨そのものはマネーではない。信用取引をして、通貨による決済をするシステムこそが、マネーなのだ。

マネー史を神話から現代まで。これからお金がどうなっていくのかを考えるのに必読。

4位.数十年後の未来を想像する「限界費用ゼロ社会」

新しい3Dプリンティングの革命は、「極限生産性」の一例だ。まだ完全には実現していないが、本格的に拡がり始めれば、いずれ限界費用を必然的にほぼゼロまで減らし、利益を消し去り、(すべてではないが)多くの製品の、市場における資産の交換を無用にするだろう。  製造が大衆化されれば、誰であろうと、そしていずれは誰もが、生産手段へのアクセスを得るので、誰が生産手段を所有して支配すべきかという問いは的外れとなり、それに伴って資本主義も時代遅れになる。

IoT(モノのインターネット)により限界費用ゼロの社会が到来したときどのような社会になっていくのかを想像するのに最適な一冊です。

3位.スタートアップの厳しさが詰まった「HARD THINGS」

私がCEOであり、ラウドクラウドが上場企業であったために私以外には全体像が見えていなかった。私は、会社が極めて深刻なトラブルに陥っているとわかっていた。私以外にこのトラブルから会社を救える者はいないし、私はすべての事情を理解していない人たちからのアドバイスに聞き入っていたのだ。私にはあらゆるデータと情報が必要だったが、会社の方向性に関する提言はいらなかった。今は戦時なのだ。会社が生きるも死ぬも、私の決断の質次第であり、その責任を回避したり、緩和したりする術はなかった。

スタートアップの厳しさがすべて詰まった本。厳しい状況=戦時、に経営者が何を考えてどのように行動すべきかの指針が示されています。非常に実践的でスタートアップの経営者は必読だと思います。

2位.今後無視することはできない「ブロックバスター戦略」

出版社でもスタジオでも、ブロックバスター狙いを敬遠してばかりいると、才能あふれる編集者や映画製作者、テレビプロデューサー、クリエイティブな人たちは職を辞して、大きな成功のチャンスを追求できる会社に移るだろう。

ソーシャルメディアなどで情報伝達スピードがますます早まる中、実はロングテールではなく、ヘッドがさらに強くなっている現状を明らかにしています。主にエンターテイメント業界の話なのですが、インターネットビジネスにも完璧に当てはまります。

1位.Google人事の成功例と失敗例「ワーク・ルールズ!」

実のところ、組織のなかで人が発揮するパフォーマンスは、たいていの仕事の場合べき分布になる。インディアナ大学のハーマン・アグイニスとアイオワ大学のアーネスト・オボイルは「平均的な能力の人々がつくる大集団が強い影響力を振るうわけではない……きわめて優れた能力を持つ人々の小集団が圧倒的な業績を上げることによって[影響力を振るうのだ]」と解説する。大半の組織はそうとは知らずに、最高の人材を過小評価し、正当な報酬も払わないでいる。

現在世界最強の一社Googleのかつての人事トップが成功例も失敗例も赤裸々に書いており、とにかく勉強になる一冊です。もちろんこの戦略を取るには非常に強固なビジネスモデルと技術力が必要なのですが。

P.S.2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年のベスト本はこちらからどうぞ。

あけましておめでとうございます+2014年の本ベスト5

皆様、あけましておめでとうございます!

2014年は、メルカリも2年目ということで、数字上劇的に伸びたし、多くの力強い仲間がジョインして100人規模の素晴らしいチームになってきたのがうれしかった1年でした。

メルカリ1周年
メルカリ1周年 posted by (C)suadd

また、プライベートでは結婚しまして、披露宴や二次会準備ではいろいろな方にお世話になり、また当日多くの方にお集まりいただき、非常にうれしく印象深い一年になりました。

二次会胴上げ with ゲッツスーツ
二次会胴上げ with ゲッツスーツ posted by (C)suadd

しかし、まだまだやりたいことのほんの一部しかできていないし、逆にやりたいことがどんどん出てきて、焦燥感が強くなった気もします。

今年はまさに海外展開が本格化し成否を分ける年になると思うので、僕としてもUSに拠点を移し、本気で取り組んでいく所存です。

ではでは、恒例の2014年の本ベスト5をお送りします。ちなみに、本・芸術カテゴリをみるとエントリが少ないのですが、今年はKindle化される書籍が増えたこともあって大幅に読書量は増えています。が、アウトプットが少なかったのは事実なので、今年はもう少しエントリ数も増やしていきたいと思ってます。

5位.元祖技術ベンチャーに学ぶ「本田宗一郎 夢を力に―私の履歴書」

少し古い作品ですが、ホンダがどのように大きくなってきたのかがよくわかって非常に勉強になりました。何の後ろ盾もないベンチャーが世界的な会社になっていったのは勇気付けられます。

技術があれば何でも解決できるわけではない。技術以前に気づくということが必要になる。日本にはいくらでも技術屋はいるが、なかなか解決できない。気づかないからだ。もし気づけば、ではこれを半分の時間でやるにはどうすればいいかということになる。 そういう課題がでたときに技術屋がいる。気づくまではシロウトでもいい。そういういちばん初歩のところを、みんな置き忘れているのではないかという気がしてならない。

4位.20世紀の隠れた大発明を知る「コンテナ物語」

その名の通りコンテナ輸送がどのように生まれ導入されていき、その間に起こった都市間の勃興没落、恩恵を受けた(日本の)エレクトロニクス・メーカーなどを描いた良書。こういう本が本当に好きです。

これだけでも、コンテナ輸送の威力がわかる。ニューヨーク港で暑かったコンテナ貨物の量は、1965年には195万トンだった。それが翌66年の最初の10週間だけで、260万トンに急増している。この現象を目の当たりにしたアメリカの海運各社、さらにイギリスの二社、大陸欧州のコンソーシアムがどっと参入してきた。「船会社も港もコンテナ輸送に本腰を入れ、もはや後戻りできない状況になったのはこの66年である」と、あるコンサルティング会社は分析している。

3位.超格差時代を生き抜くヒント「グローバル・スーパーリッチ」

新しい上位0.1%の超富裕層プルトクラートを丁寧なインタビューや統計データから描き出し、そういった世の中でどのように生きるかのヒントが満載されています。

(あるノーベル物理学賞受賞者)「注意していないと、他人がした発見まで私の手柄にされるかもしれない。私が著名人であるからだ。私が何かいえば、世間はこう考える。『なるほど、彼がこれを考案したのだな』いや、私としては、他の誰かが以前に考案したことについて話しているだけなのだ」

2位.PayPal創業者による起業講義「ゼロ・トゥ・ワン」

PayPal創業者であり、Facebook、LinkedIn、Yelpなどの初期投資家ピーター・ティールが起業について語った本。非常に奥が深く、すごく刺激的であり、いまだに咀嚼できていない部分もあると感じるので定期的に読み直したい作品です。

人間についての隠れた真実はあまり重要だと思われていない。人の秘密を明かすのに立派な学歴はいらないからだろう。人々があまり語ろうとしないことは何か? 禁忌やタブーはなんだろう?

1位.政治と経済の関係に新しい視点を持ち込む「国家はなぜ衰退するのか」

ある国が貧しいか裕福かを決めるのに重要な役割を果たすのは経済制度だが、国がどんな経済制度を持つかを決めるのは政治と政治制度であることを解説している。自分は起業家なわけですが、国家という前提がどのようにビジネスに影響するのかを過小評価していた部分があったなという気づきがあって大変勉強になりました。

大半の経済学者や政策立案者は「正しく行う」ことに焦点を合わせてきたが、本当に必要なのは貧しい国が「間違いを犯す」理由を説明することである。間違いを犯すことは、無知や文化とはほとんど関係がない。のちほど述べるように、貧しい国が貧しいのは、権力を握っている人々が貧困を生み出す選択をするからなのだ。彼らが間違いを犯すのは、誤解や無知のせいではなく、故意なのである。これを理解するには、経済学や、最善策に関する専門家の助言を乗り越え、代わりに、現実に決定がいかにされるのか、決定に携わるのは誰か、その人たちがそうすると決めるのはなぜかを研究しなければならない。これは、政治と政治的プロセスの研究である。伝統的に、経済学は政治を無視してきたが、政治を理解することは、世界の不平等を説明するのにきわめて重要である

P.S.2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年はこちらからどうぞ。

あけましておめでとうございます+2013年の本ベスト5

あけましておめでとうございます!

昨年は、一昨年の世界一周から一変して、二度目の起業でビジネスにどっぶりでした。思ったのは、やっぱり自分は何かを創るというのが大好きだということ。旅行は旅行で大好きなのですが、いまはむしろモノ作りが楽しくてしょうがないです。

おかげさまで、なんとかフリマアプリ「メルカリ」も立ち上がったのですが、まだまだぜんぜん小さい規模ですし、アメリカ進出とかやりたいことが山積みなので、ベストを尽くして行こうと思います。

恒例のベスト本紹介。実は昨年も結構読んでいたのですが(たぶん50冊くらい?)、エントリするまでに至るインパクトのあるものが例年よりも少なかったです。恐らくこれは自分がアウトプットモードになっていて、インプットがなかなか響かなかったのと、アウトプットを極力仕事に注ぎ込んでいたからかなと思っています。

それにも関わらずエントリしたベスト5はどれも珠玉の名作だと思うので、ぜひ機会があったら読んでみてください。

5位.マッキンゼーの飽くなき優秀な人材獲得法から学ぶ「採用基準」

マッキンゼーがどのような人材を優秀を規定し、採用では何を見ているか。経営者には非常に勉強になります。

4位.人生のジレンマを考える「イノベーション・オブ・ライフ」

クリステンセン教授の「人生に対する戦略を考える」最終講義。良質なストーリーがたくさんあります。

3位.才能vs努力に真正面から取り組む「非才!」

成功には才能は必要なく、努力「のみ」が必要なのだと説く力作。個人的には、努力「のみ」でなく才能も運も必要だと言う意見に変わりはありませんでしたが、それでも非常に斬新な視点で世界を捉え直すことができてよかったです。

2位.良質な起業ストーリー「GILT(ギルト)」

GILTの創業ストーリー。スタートアップの雰囲気がそのまま再現されていて素晴らしいです。

1位.創造とは何か?を知る「ロスト・インタビュー スティーブ・ジョブズ 1995」

映画「スティーブ・ジョブズ1995」の書き起こし。スティーブ・ジョブズの1995年のインタビューでとにかくインスパイアされまくる傑作です。

P.S.1.映画「スティーブ・ジョブズ1995~失われたインタビュー~」は3月4日発売のようです

P.S.2.2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年はこちらからどうぞ。

CAREER HACKインタビュー掲載

CAREER HACKさんにインタビューしていただきました。

CAREER HACK

『まちつく!』『フォト蔵』そして『メルカリ』|山田進太郎に学ぶ、ヒットサービスの作り方。[前編]
ヒットメーカー・『メルカリ』山田進太郎のキャリア論 ~優秀なエンジニアには共通項がある~[後編]

昨年の会社はじめる前のインタビューと合わせて読むとなかなかおもしろいです。この頃はまだいくつかのアイデアがあって、どれをやろうか検討している時でした。

「次にやるサービス開発は『文脈思考』で考えている」~山田進太郎氏が描くメガベンチャー構想(前編)
「今、開発で重視すべきはオペレーション・エクセレンス」~山田進太郎氏が描くメガベンチャー構想(後編)

フリマアプリはヤフーやLINEも参入してきて、本当にレッドオーシャンなのですが、さておいても来年早々に海外展開もしていきたいと思っています。

そのために全方位で積極的に人材募集中です。詳しくは、求人ページをご覧ください。

最近は興味を持っていただく方のレベルがあがって各ネットベンチャーのエース級の人材が受けに来てくれるようになってきたのを感じます。今の事業拡大スピードからして、圧倒的におもしろい仕事と、それによる成長を提供できる環境になってきていると思います。

我こそはという方、ぜひご連絡ください。

フリマアプリ「メルカリ」をリリースしました!

ドタバタしていてすっかりブログも更新できてませんでしたが、新しく創業したコウゾウでフリマアプリ「メルカリ」を、7月2日にAndroidで、今週23日にiPhone版をリリースしました。

メルカリ誕生パーティー
メルカリ誕生パーティー posted by (C)suadd

いよいよ、という感じなのですが、なぜまた起業したのか、なぜフリマアプリなのか、二度目の起業ってどうですかというのをよく聞かれるので(自分で記憶を思い返せるようにも)ここに書いておきます。

フリマアプリ「メルカリ」 メルカリキャプチャ1 メルカリキャプチャiOS2

なぜまた起業したのか?

昨年頭Zynga Japan(旧ウノウ)を辞めた時、すぐ仕事を始めたかったのですが、また仕事をはじめたら長期旅行なんてできないだろうし、独身で子どももいないし、ということで、夢の一つであった世界一周をすることにしました。

それで世界一周後に、何をやろうか考えていて、結局ウノウのときから変わらずで、日本から世界で使われるインターネット・サービスを創りたいと思いました。

エンジェル投資も好きだし、まだまだ行きたいところ(旅行先)もたくさんあるのですが、とにかく何か自分の手で創りたいという気持ちがすごく強くなってしまったのです。だから起業しました。

なぜフリマアプリなのか?

いくつかアイデアはあったのですが、その中でも個人間取引(Consumer to Consumer、以下、C2C)がこれからすごく可能性があるのではないかと思ったので、C2Cをスマホで簡単・安全にできるフリマアプリを作ることにしました。

可能性を感じた理由はいくつもあるのですが、一番大きいのは、これから世界全体が経済発展していく際にリソースが逼迫してくるので、今までのようにプロダクトをどんどん新しく作って消費するのが難しくなってくるから、必然的にC2Cが盛んになってくるというところです。

その際に、普通のひとが普通に使うであろうデバイスは、もちろんスマホやタブレットになるはずで、そのために最適化されたサービスが必要になってくるのではないかということです。

「まちつく!」「Zynga」のイメージからかゲームじゃないんですね、とも言われますが、ウノウは「世界で使われるインターネット・サービスを創る」をミッションにしていて、当時はそれがモバイル×ゲームだと思ったからやったし、今はそれがモバイル×C2Cだと思うからフリマアプリをやる、ということです。

二度目の起業ってどうですか?

いわゆるシリアル・アントレプレナー(連続起業家)ってどうなんですか? というのもよく聞かれます。

正直言って、結構大変です。

日々いろいろな問題が起こるから解決しなければいけないし(当然胃が痛くなるような時もあります)、無いものだらけで、イチから仲間を集めていかなければいけないし、会社の仕組みだってまた作らなければいけません。

もちろん二度目の起業なので、なんとなく見通しはつけやすいし、人脈や資本などでもやりやすい部分はあります。それでも、起業は不確実性が高くて絶対というのはないし、僕自身2,3割の確率で成功できればいいなというくらいな気持ちでいます。

(ただ、何度でもチャレンジするつもりなので、いつか成功できると思ってますが。
 後、成功と大成功の違いもあって大成功するのは本当に難しいと思います)

しかし、また自分が思う理想的なプロダクトや会社を作っていける、というのはとてつもなく楽しいです。少しづつ出来上がっていくプロダクト、仲間が増えて強くなっていくチームを見ると本当にうれしくなります。

そして、なんといってもプロダクトを使ってもらう喜び。

まだ出たばかりなアプリですが、すでに使っていただいている方がたくさんいます。本当にありがたい話ですが、こうやって世の中の役に立っているという喜びは代えがたいものがあります。

恐らく日々しんどいし、失敗したら名声が傷つくとか財産を失うかもしれない、というのが連続起業をしない理由だと思うのですが、いままで書いたような楽しさに比べたら十分チャレンジする価値はあると思います。

自分がもう通用しないと思ったら止める時だと思うのですが、今は行けるところまで行こうという気持ちです。

最後に

メルカリではまだ出品数が1万を超えたくらいなのですが、それでもたくさんの売買が成立しています。売りたい方にも買いたい方にも結構おもしろいアプリだと思うので、ぜひ一度覗いてみてください。

これからどんどんよいサービスにしていきますので、今後ともフリマアプリ「メルカリ」をよろしくお願いします。

メルカリ初日の仲間たち
メルカリ初日の仲間たち posted by (C)suadd

P.S.コウゾウでは強力な仲間を強く求めています。我こそはという方はぜひご連絡を!

近況と求人とイベント告知

株式会社コウゾウ
株式会社コウゾウ posted by (C)suadd

さて最近は新会社で、アプリ開発に忙殺されています。

オフィスを太河さんとバタラさんのEastVenturesのオフィスの中においているため、僕がベンチャーキャピタリストとして投資しているのかと思っている方もいるようですが、思いっきりベンチャー経営です。

バリバリ毎日出社してオペレーションもゴリゴリやってます。いまはフルタイムは4人で、他はアルバイト/インターンだったり現職にありながら手伝ってもらっています。

「久しぶりに仕事してみてどう?」というのもよく聞かれますが、昨年は世界一周していてインプット(消費)をするばかりだったので、何かをアウトプットする、というのが「作ってる!」って感じがしてとにかく楽しいです。

まぁ昨年ののんびりとした時間は懐かしいと稀に思ったりもしますが、やっぱり基本的には何かを作ってる方が楽しいし、好きなんだなぁと実感しています。

それで本題なんですが求人です。

・むちゃくちゃできるiPhoneアプリエンジニア(正社員)
・フルタイムで働けるインターン(時給制)

を募集してます。これ以外の職種でもとにかく優秀なひとを求めてます。自らを優秀だと思う方、ぜひご検討を。詳細は求人情報をご覧ください。

いずれにしても本当にベンチャーの立ち上げに関われるなかなかない機会なんじゃないかなと思いますので興味のある方はぜひご応募ください。

それから来週二本ほど登壇イベントがありますのでよろしければどうぞ。

3/11(月):わせだのわ勉強会オフィスアワー:第2回テーマ「起業」
3/14(木):新日本アントレプレナーサミット 2013

というわけでまた

新会社「株式会社コウゾウ」を設立しました

よくよく考えたらブログで告知していなかったので…

2013年2月1日(金)に新会社「株式会社コウゾウ」を設立しました。ウノウ株式会社を2005年2月1日に作って以来、偶然ちょうど8年ぶり二度目の起業ということで、連続起業家(シリアル・アントレプレナー)の仲間入りです。

新会社の事業としてはスマホ×コマースを考えています。

株式会社コウゾウ設立初日
株式会社コウゾウ設立初日 posted by (C)suadd

詳細はおいおい公開していきますが、ベンチャーとして経営するので、外部から資金調達もしますし、ひとも(必要なだけですが)どんどん増やしていきますし、ビッグアイデアでもって世界で使われるインターネット・サービスを創って行きたいと思っています。

会社ホームページなどまだないのですが、Facebookページを作ったので、よければ「いいね!」していただければ最新情報がFacebookに流れます。またクラウドワークスでロゴ募集コンペなどもしてますのでデザイナーの方はよければぜひ。

それから昨日、孫泰蔵さん率いるシード・アクセラレーターMOVIDAのイベントで少しお話させていただいたものがまとめられています。そのうち記事にもなるそうです。

「世界中で使われるサービスを創る」- 元Zynga Japan 山田進太郎氏【MOVIDA SCHOOLまとめ】

プラス、今週土曜「第5回SF JapanNightセミファイナル」というイベントに登壇しますので、こちらもよろしければ。

という「よろしければ」だらけなエントリでした。

あけましておめでとうございます+2012年の本ベスト10

少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!

昨年は世界一周というそれまでとはまったく違うことにチャレンジして、無事に終えることができました。本当に幸運でした。

想像を超えた自然や風景、さまざまなひとや文化に触れて、喜怒哀楽があり、いろいろな経験ができました。そういう意味で昨年はインプットの年だったと思います。今年はそれをアウトプットしていく年にしたいと思っています。

また今年、インターネット・サービスを作って再度起業しようと思ってます。興味がある方がいたらご連絡ください。特にエンジニアの方はぜひ。

毎年振り返っている本については、旅行中ながらもデジタル化して持ち歩くことでかなりたくさんの本を読むことができました。一部の素晴らしかった本はブログにアップしましたが、その中からトップ10をあげたいと思います。

10位 ウィルゲート 逆境から生まれたチーム/小島 梨揮
ウィルゲートが苦境に陥りV字回復するまでの物語。起業家の陥りやすい罠について。

9位 起業GAME/ジェフリー・バスギャング
起業家と投資家の両方の豊富な経験をもつ著者からの貴重なアドバイス。

8位 (日本人)/橘 玲
日本人のルーツを探り、意外な日本人像を発見する。

7位 幸せな未来は「ゲーム」が創る/ジェイン・マクゴニガル
優れたゲームから学び、世界を良くするためにいかにゲームを使うべきかを考察する。

6位 ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉/リンダ・グラットン
これからの仕事の選び方。好きなことだけでなく、その代償について考えるべきという新しい視点。

5位 他人のカネで生きているアメリカ人に告ぐ ―リバータリアン政治宣言―/ロン・ポール
アメリカ下院議員ロン・ポールからリバタリアン思想について学ぶ。

4位 媚びない人生/ジョン・キム
慶応大学准教授キム氏からの若者へのメッセージ。若者ならずともぐっと来ます。

3位 木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか/増田俊也
史上最強の格闘家と言われる木村政彦を追った超弩級のドキュメンタリー。戦前から戦後の雰囲気も知れて非常におもしろいです。

2位 偶然の科学/ダンカン・ワッツ
元物理学者が物理学的厳密さで世の中のさまざまな事象を解き明かそうとする意欲作。ものすごい濃密。

1位 MAKERS―21世紀の産業革命が始まる/クリス・アンダーソン
3Dプリンタを中心としたいわゆる「メイカーズ」だけではなく、これからのビジネスの一つのトレンドになるであろうコミュニティ形成について深い洞察が得られる名著。

P.S.2006年2007年2008年2009年2010年2011年はこちらからどうぞ。

エンジニアtypeインタビュー掲載

エンジニアtypeさんにインタビューを掲載していただきました。

「次にやるサービス開発は『文脈思考』で考えている」~山田進太郎氏が描くメガベンチャー構想(前編)
「今、開発で重視すべきはオペレーション・エクセレンス」~山田進太郎氏が描くメガベンチャー構想(後編)

まぁ偉そうなこと言ってますが、正直最初はかなりの確率で失敗すると思います。すごく無様に。でも、失敗したって諦めずにやり続けるつもりです。そういう気持ちになったからまた起業しようと思ってます。

もし一緒に世界的サービスを作ることに、興味がある方がいたらご連絡ください。

P.S.ブログに掲載しのがしてましたが、世界一周からの帰国日にインマイバッグのインタビューがあったのでこちらもどうぞ。
元ウノウ代表取締役社長 山田進太郎さんのバッグの中身インタビュー!

学費支援プラットフォーム「studygift」をムーブメントにするために

家入さんが率いるLivertyがリリースした学費支援プラットフォーム「studygift(スタディ・ギフト)」が賛否両論で波紋を呼んでいます。

まず僕の立場を明らかにしておくとLivertyには世界一周中にグループ追加されていたものの特に何かにコミットしているわけではなく、今のところ先日リリース時に行われた初顔合わせ「超会議」に参加したのが唯一です。

正直、studygiftは確かに荒削りな部分はあったと思います。しかし、その反応においてはネガティブなものも多く、第一弾の対象となった坂口さんや主催である家入さんへの誹謗中傷まで頻発しています。

しかし、一方で現時点で191人もの方が賛同し、95万円以上が集まり、当初目標の87万強を超えて資金調達に成功しています。さらに、大口の10万円支援も20社も問い合わせがあるそうです。

なぜこの新しい試みにこれだけの賛否両論な意見が集中しているのでしょうか?

それは、この試みが「新しい試み」であるからに他なりません。今までの常識に逆らい、世界を変えようとしている確かな証拠です。

新しい試みは有望であればあるほど、批判を超えた誹謗中傷がつきものです。そしてそういった声は大きく聞こえ、主催者の心を蝕みます。

だからこそ、僕はこの試みを僕なりのやり方で全面的に支援したいと思います。Livertyの中のひとは若いひとが多いから、戸惑っているひともいると思います。でも、もっと自分に胸を張っていいと心から言いたい。

すでに、200人近く支援してくれている人々がいて、ということは、その何倍もの賛同してくれている人々がいると言うことであり、このムーブメントが広がっていく可能性は高くなっています。

ほとんどの試み(ベンチャー含め)が議論も呼ばず、賛同者を(批判者も)集められないことを考えれば、まず最初の難関をクリアしています。批判には、誠心誠意対応していく必要がありますが、それに挫ける必要まったくありません。

ここからstudygiftをいかに大きなムーブメントにしていくか、については、「バイラル・マーケティング」などで有名なセス・ゴーディンはTEDのスピーチ「我々がリードする部族」が役に立つと思うので、ご紹介します。

<セス・ゴーディン「我々がリードする部族」>
※日本語字幕付き動画、約17分半です

セス・ゴーディンの第一の質問は「あなたは、正確にはだれの心を乱してますか?」。誰かの心を乱していないなら、あなたは現状を変えていない、と言います。ここはすでにクリアしているでしょう。

続く、第二の質問は「あなたは誰と繋がっていますか?」です。賛同してくれているひとは誰か、と。その人々はその想いをシェアしたがっています。彼らを繋げることが二番目に必要なことです。

第三の質問は「あなたは誰をリードしていますか?」。そしてその人々のさらに先導部分にフォーカスをして、リードします。それにより、その人々がまず変わり、次にリーダーとなって、その周りの人々を変えてきます。

そして、すべてが変わるのです。

P.S.Livertyそのものや、事前にリリースされた「うつっぽ」などにも批判的な意見もありますが、これらも同様に世の中を変えていくことができると信じています。

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Zynga Japanを退社します

私、山田進太郎は、本日1月16日(月)付でZynga Japanを退社します。

ウノウのミッションであり、Zyngaへのウノウ売却時の理由でもあった

「世界で使われるインターネット・サービスを創る」

を達成できないままなのは残念ですが、目標はすぐに達成できてはつまらないもの。今後もこの目標は個人的に追いかけていきたいと思います。

有限会社ウノウからだと10年半弱、元副社長の石川と作ったウノウ株式会社から考えると7年、Zyngaになってからは1年半弱。

振り返ってみると、本当に社内外、いつの時も、様々な方々に支えられて来たのだなぁと思います。

退社したからといって人生が終わるわけではありませんが、一つの区切りだとは思いますので、改めまして。

私とZynga Japan(およびウノウ)に関わったすべての方に深く感謝いたします。今まで本当にありがとうございました。

今後についてはまったく未定ですが、しばらく海外を回ろうかなと思っています。その後は、また大好きなインターネット・サービスを作っていくことになると思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

P.S.今後ご連絡は個人宛メールか、Facebookなどにお願いします

賀正+2011年の本

あけましておめでとうございます。

昨年も本当にいろいろな方にお世話になり、ありがとうございました。個人的にも、すごくいろいろな気づきのある年で、よかったなと思います。今年はちょっと新機軸を打ち出して行こうかなと思ってます。

それでは、恒例の2011年の本です。今年も昨年に続いて若干不作だったかなと思いますが、それでもこの5作品は読んでおいて損はないと思います。

2006年2007年2008年2009年2010年はこちらからどうぞ。

5位 小説 盛田昭夫学校
ソニーというベンチャーがどのように発展してきたかが非常にいきいきと描かれています。ソニーがどのように世界ブランドになっていったかは、現在どのように世界的なプロダクトを作るかの助けになると思います。

4位 自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門/森村進
これから徐々に主流になっていくであろうリバタリアニズムについての入門書です。

3位 繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史/マット・リドレー
現代は暗い話題が多いですが、過去どの時代に比べても生活水準はあがっていて、世の中どんどんよくなってますよ、ということがよく分かる本。大きな世界の流れを知ることは、これから何をしていけばいいのかのヒントにもなると思います。

2位 強さと脆さ/ナシーム・ニコラス・タレブ
衝撃の名作「ブラック・スワン」のタレブ新作。「ブラック・スワン」の後を考えているため、考察本になっていて、切れ味は劣りますが、いずれにしても合わせて必読本です。

1位 フェイスブック 若き天才の野望/デビッド・カークパトリック
Facebook本の中では図抜けています。現在の世界でもっとも重要なプロダクトの一つであるFacebookの成り立ちを知っていくのは非常に重要だと思います。

福岡で対談イベント出ます

Zynga(旧ウノウ)の山田進太郎さん×gumiの国光宏尚さんの対談「Fukuoka Startup School」

2011年11月5日(土)に福岡でgumi国光さんと対談イベントに出させていただきます。福岡周辺にお住まいの方は是非。

P.S.世界のエンジェルとかVCのひとが登録するAngelListに登録してみました。

お知らせ×3

いくつかお知らせをば

・TechCrunchのイベント「TechCrunch Tokyo 2011」のスタートアップバトルで審査員やらせていただきます。27日(木曜)締切なので、よければご応募ください。

イベント名称: TechCrunch Tokyo 2011(ハッシュタグ #tctokyo)
開催時間: 2011年11月29日(火)10:00〜20:00
※時刻は現在のところ予定となっております。最終確定次第このサイトでお知らせいたします。
会場: ラフォーレミュージアム六本木(東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビルB1F)
主催: AOLオンライン・ジャパン株式会社
協力・協賛: 国内および外資系大手インターネット企業/IT企業を予定(近日公開)
プログラム:
セッション・キーノートスピーチ――現在調整中 ※確定次第このサイトでお知らせいたします
スタートアップバトル――スタートアップ企業によるプロダクトのデモプレゼンテーション
ミートアップと表彰式――ミートアップはランチとディナーを予定。夜はスタートアップバトルの勝者の表彰式も執り行います。

「Tokyo StartUp School」に登壇させていただきます。こちらは明日夜締切です。

「Tokyo StartUp School」 
日時:2011年10月30日(日曜)午後3時~6時 

内容:「創業期の経験談、WEBサービスの作り方など」
講師:山田進太郎氏(ウノウ創業者/Zynga Japan)
講師:衛藤バタラ氏(元mixi CTO/East Ventures)
講師:早剛史氏(美人時計創業者) 
講師:家入一真氏(ペパボ創業者/ハイパーインターネッツ代表取締役)
講師:ワイアード石原明彦氏 シフト管理ASPシフター開発者
進行:松山太河(クロノスファンド/East Ventures) 
ほかゲスト来賓(Blau村上直氏、クレイジーワークス村上福之氏)

・Entrepreneurs’ Mindというインタビュー・サイトに「ベンチャーでの経験×山田進太郎氏(1)」が公開されています。よろしければどうぞ。

34歳になりました

ちょっと前ですが、9月21日、嵐の日に34歳になりました。Facebookでたくさんのメッセージと、サプライズで200本以上のバラをいただき大変うれしかったです。ありがとうございました。

抱負とかは特にないんですが、33歳は着実に前進しているという実感はありながらも、あまり目に見える結果がなかったので、今年は結果を出せればいいなと思っています。が、急いでもあまりいいことはないのでマイペースに長期的な視点で望んでいきます。

<お知らせ>
・YouTubeでプレイリストなるもの作ってみました。ハウスまたはテクノの好きな方は、suadd listを作業用BGMにどうぞ。
・FacebookもTwitterのようにフォロー(Subscribe)できるようになったということで、よろしければ僕のFacebookページもどうぞ。

ここのところの動き

ザ・インタビューズ
とても楽しいです。どしどし聞いてください。

エンジェル投資
趣味の範囲内でぼちぼちやってます。いろいろな方の話を聞くのがとても楽しいです。かつ、勉強になります。

仕事してるんですか?
全力投球で、新作作ってます。お楽しみに!

スピーカーなど
イベントでのスピーカーやパネルなどは現在ZyngaがIPO申請中につき、すべてお断りしています。せっかくお声がけいただいて、ほんと心苦しいのですが。。

会社作ってから10年たちました/多謝

約10年前の2001年8月1日にはじめて会社を作りました。フリーランスでウェブ・プロデューサーやエンジニアをしていた僕にとって、特にすごく必要性があったわけではなかったけれども、会社にすれば大きな仕事も取れるかなというのと、節税などお金の流れをきれいにできるかなと思って作ったスモールビジネスとしての有限会社でした。

そのウノウという会社は、2005年に株式会社化して再出発。資金調達をして、ひとを雇って、ウェブサービスを開発して、いわゆるベンチャーになりました。いろいろ試行錯誤する中で、「まちつく!」というケータイゲームを作って、大ヒットしました。

そして昨年のちょうど今日(2010年8月3日)、Zyngaとの契約書を交わして、ウノウはZyngaの日本法人として、Zynga Japanになりました。いま僕はなんとかして、世界でメガヒットするコンテンツを作ろうとしています。

会社を作って10年、少しは成長できただろうか?

会社とは何か、受託とは何か、契約とは何か、コンサルとは何か、エンジニアリングとは何か、共同創業者とは何か、財務諸表とは何か、資金調達とは何か、株主とは何か、ストックオプションとは何か、ひとを雇うということは何か、マネジメントとは何か、監査とは何か、証券会社とは何か、バイアウトとは何か。どうやったらサービスをメガヒットさせることができるのか、どうやったら社員や役員に幸せになってもらえるのか、どうやったらみんなに喜んでもらえるのか。

10年前は何も分かってませんでした。もちろん今でも分かっているなんてとても言えないけども、10年前よりは少しは、徐々に分かるようになってきていると思います。

そしてこの間、とにかくいろんな方からの支援を有形無形に受けてきたと、今ははっきりと分かります(もちろんそれ以前もですが…)。

10年間ウノウとZynga Japan、あるいは僕個人に関わったすべての皆様(ウェブサービスのユーザーの皆様も!)、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

なぜ日本に起業家が少ないか

日本に起業家が少ない理由 – Chikirinの日記

このエントリをきっかけに日本の起業家が少ない理由をいろいろな方が分析してくれているようです。起業家としての僕の感覚からすると、情報ギャップがかなりあるんじゃないかと思っています。

例えば、1999年に東証マザーズができるまでは、上場するまでに10年以上かかることが普通でした。僕も大学時に何度か起業家を少人数で囲んで話を聴く機会がありましたが、どの方も非常に苦労されて起業され、しかもすでに30代後半〜40代の方が多かったです。

つまり昔は、普通に起業しても、一定の成功をおさめるまでに、非常に時間がかかっていました。しかし、現在はよいビジネスモデルがあれば数年で上場することも不可能ではありません。
※もちろん上場はゴールではありませんが、創業者が一定のリターンを得る機会でもあります

次に、日本では戦後、会社員が勝ち組の時代が長く続いていました。経済が急激に成長していたのでみな豊かになれたし、安定した立場でもあるわけで、合理的に考えて、どこかのできれば大きな企業に所属することが有利な時代がありました。

しかし、今は企業間の競争も激しくなり、企業内においても熾烈な出世競争や合理化が行われていますし、特に給与も右肩上がりなわけでなく、サラリーマンだから安心とも言えなくなっています。

一方で、起業については、長らくリスクが非常に大きい、あるいはリターンまで時間がかかる、という時代が続いていました。

しかし、最近は、確かにリスクは依然高いものの、資金調達も多様化しつつあり、失敗したからといって、借金に追われないようにすることも(やりようによっては)可能ですし、またネットの普及により(ネットビジネスに限らず)昔に比べると明らかにイニシャルコストが低くなってきています。

さらに、これが僕としては大きいと思うのですが、日本では優秀なひとの多くは大企業や国などに就職するため、世の中の大きな組織が埋められない需要に対する、供給元としてのベンチャーが相対的に少なくなっています。

つまり、大枠で考えると、

・起業は、ハイリスクハイリターンからミドルリスクハイリターンへ
・会社員は、ローリスクミドルリターンからミドルリスクローリターンへ

それぞれ向かっているという傾向があると思います。

しかし、依然多くのひとが「起業はハイリスク」という固定観念に縛られているため、なかなか起業するひとが増えないのではないかと。

なので、個人的には、もっと起業すればいいのに、と思ったりしてます。

P.S.だからというわけでもないですが、ハイパーインターネッツというベンチャーに投資しました。今後も機会があれば、特に若いひとに投資していきたいと思います。

今やっている仕事は、今のユーザー数を何倍にも増やす可能性がありますか?

いろいろと細かく調整していく仕事は、どんどん結果が出て、きちんとなっていくからすごく気持ちよいです。仕事しているという感覚もありますし、心地良い環境で仕事ができるようになります。

でも、そういう仕事って、実はユーザーさんへのバリュー(価値)というのは小さいことが多い。ユーザーさんは本当はそんな細かいことは気にしていなくて、もっと大きな「○○が簡単にできる」とか「××が無料でできる」とか何か一点でのみ惹かれて使ってくれていたりします。

細かく調整していく仕事は、全体へのインパクトはほとんどありません。一気にユーザー数が何倍になったりしません。

大企業ならそれでもいいかもしれません。でもベンチャーならやるべきなのは、圧倒的なバリューをユーザーさんに提案することだと思います。「おお、すごい!」と思ってもらって、クチコミしたくなるような、圧倒的な仕事をすることだと思います。

でも、これはほとんどのひとにとって、恐怖以外の何ものでもありません。大きく変えると、今までのユーザーさんからの反発をくらって、使ってもらえなくなってしまうかもしれません。

だから、ほとんどのベンチャーは、ちょっとした使い勝手をよくするとか整合性を取るとかいう調整ばかりをしてしまいます。今いる少ないユーザーさんを大切にしすぎて、可能性のある大衆を取り込むことができないで終わります。

つまり、自分のやっていることが、自分のための仕事なのか、ユーザーさんのための仕事なのかを常に考える必要があります。今やっている仕事は、今のユーザー数を何倍にも増やす可能性がありますか?

自分の気持良さとか心地良さは無視して、ほとんど失敗するかもしれないけれども、ユーザー体験をダイナミックに変えて、桁の違うユーザーさんに使ってもらえる「可能性のある」仕事をしなければいけません。

失ってもいいから、ダイナミズムに賭ける、ことがベンチャーがやることです。