UberとAirbnbの成り立ち「UPSTARTS」

最近生まれたUberとAirbnbという数兆クラスのメガベンチャーの歴史に迫ったドキュメンタリー。広範囲な取材により若干拡散気味ではあるが、それも含めてまだ歴史が固まっていない今ではすごく意味があると思います。

本書では、投資を見送ったベンチャーキャピタリストや参画を見送ったり辞めたひとびとへの大量のインタビュー、カウチサーフィン、ウィムドゥ(ヨーロッパ版Airbnb)やヘイロー、ディディ、リフト、サイドカーなどの内情や関係性、各国やUS州の政府との激しいロビイングの推移などが、ライブに描かれています。結局Uber CEOのカラニックは退任という結論になったわけですが、現在進行系のものも多い。

これだけ急激に成長するとなると、本当にあらゆるところで軋みが産まれるものですね。それらひとつひとつに向き合って真摯に対応していかなければならないのがスタートアップの宿命なのかなと。逆に言えば、それだけ世の中に求められているとも言えます。ともかく起業家としては非常に勉強になる必読本です。