小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則

37signalsの経営陣による経営哲学本。37signalsは日本ではあまり知られていませんが、プロジェクト管理ツール「Basecamp」などをウェブサービスとして提供しており、インターネット系のひとには割に有名な会社です。独自の経営哲学も有名で、本書はそれらをまとめて、小さなチームで最大限の仕事をするための方法がたくさん書かれています。

もちろん37signalsの事業体の特殊性による部分もありますが、ウノウもエンジニア主体の会社であることもあり、非常に勉強になりました。いい部分は取り入れて行きたいと思います。

<抜粋>
・失敗は成功の源ではない。ハーヴァード・ビジネススクールのある調査によると、一度成功した起業家は次もうんと成功しやすい(次に成功する確率は34パーセント)。しかし最初に失敗した起業家が次に成功する確率は、はじめて起業する人と同じでたったの23パーセントだ。一度失敗している人は、何もしなかった人と同じぐらいにしか成功を収めていない。成功だけが本当に価値のある体験なのだ。
・午後二時、普通は会議中だったり、メールに返信していたり、同僚とおしゃべりしてたりしている。同僚に肩をポンとたたかれてその場で始まるちょっとした会議は害のないように思えるが、実際には生産性を蝕んでいる。作業の中断は協調作業ではなく、ただの中断だ。そして、あなたの仕事が終わらない。
・実際考えてみると、会議の本当のコストは信じ難いものだ。一時間かかる会議を設定し、参加者を10人招待したとしよう。これは実際には一時間の会議ではなく10時間の会議である。1時間の会議の時間と10時間の生産力を交換しているのだ。
・ToDoリストもより短くするようにしよう。長いリストにはゴミが集まる。長いリストに書かれたことをすべてやりとげたことがあるだろうか?
・たとえ有能な人でも必要のない人間を雇うことはない。有能な人を雇っても何もやることがないのでは、あなたの企業には百害あって一利なしなのだ。
・小さなチームでは、働いてくれる人間が必要なのであって、人に仕事を振る人間が必要なのではない。皆何かを生み出さなければならない。結果を出さないといけないのだ。
・メールを出してから返事がくるのに何日、何週間と待たされた経験は? どういう気持ちになっただろう? 近頃「待たされる」のが通常化してしまったせいか、「待つ」ことが普通と思い込んでいる人が実に多いのだ。

P.S.明日からGDC(ゲームデベロッパーズカンファレンス)でサンフランシスコです。かなり久しぶりで、グリーンカード放棄後、はじめての入国なので少しドキドキしてます。