無印マニュアルに学ぶ「無印良品は、仕組みが9割」

無印良品は38億円赤字を出し、その後V字回復しているがその中興を築いた元社長松井氏による無印良品の話。多くはマニュアル(無印ではMUJIGRAMという)について割かれているのですが、単純なマニュアル化というよりも、タイトルにもあるように仕組み作りについて概念から細かいところまで書かれています。

メルカリは、今までは経営陣から現場までその場の判断でどんどん進めてきたものの、仕組み化していかないと回って行かないフェーズになってきているので、非常に勉強になりました。MUJIGRAMならぬMERUGRAM(仮)を作っていきたいと思ってます。

P.S.ちなみに良品計画、中国など海外が好調で収益を伸ばし続けており、2017年には海外店舗が国内を超える計画だそうです。

<抜粋>
リーダーに必要なのは徹底力であり、組織の向かうベクトルをまとめる。それをできるまでやる、やり遂げるしかないのだが、私は社長になった時に覚悟を決めたのです。
・今の時代のリーダーに必要なのはカリスマ性ではなく、現場でも自由にものを言えるような風土をつくり、その意見を仕組みにしていくことです。
・マニュアルを使うと、決められたこと以外のしごとをできなくなる、受け身の人間を生み出す、とよく指摘されています。無味乾燥なロボットを動かすような、画一的なイメージがあるようです。しかし、そういう人をつくるのが無印良品の目的ではありません。 むしろ、マニュアルをつくれる人になるのが、無印良品で目指すところなのです。
・マニュアルをつくり上げるプロセスが重要で、全社員・全スタッフで問題点を見つけて改善していく姿勢を持ってもらうのが目的なのです。
・たとえば、時間が足りないからと毎日のように残業をしているのなら……本当に時間が足りないのか。もしかしたら、自分では必要だと思っている作業に、ムダがあるのではないか。そうやって自分の仕事を改めて考えるうちに、「どのように働くべきか」「何のために働くべきなのか」という仕事の本質に近づけるようになるのです。
・マニュアルは、それを使う人が、つくるべきなのです。 また、特定の部署だけがつくるのではなく、必ずすべての部署に参加してもらうこと。さらにいうなら、すべての社員が参加できる道筋を整えておくのがコツです。
・誰でもわかるようにするためには、いい例と悪い例を紹介するのも一つの手です。
・一例として、MUJIGRAMの「売り場の基礎知識」にはこう書いてあります。
 「売り場」とは
 何:商品を売る場所のことです
 なぜ:お客様に見やすく、買いやすい場所を提供するため
 いつ:随時
 誰が:全スタッフ
 このように、冒頭で「何」「なぜ」「いつ」「誰が」の四つの目的を説明してから、ノウハウの説明に入っていくというフォーマットになっているのです。 「これくらいのこと、言わなくてもわかるのでは」と思うかもしれませんが、その一方的な思い込みこそ、個人の経験や勘に頼りがちな風土をつくってしまうのです。
・“一見、必要な努力”に目を奪われ、がむしゃらに頑張ってしまう前に、「本当に、この努力の方法でいいのか」を自問するわけです。
・退社時には、私物や進行中の仕事の書類などを残してはいけないことになっており、机の上に載っているのはパソコンと電話ぐらいです。
・ハサミやホチキス、のりなどの文房具は、部門ごとで共有するようにしています。個人で文房具を所有していると、際限なく所有物が増えていくものです。
無印良品では会議の時に使う提案書はA4一枚(両面)と決めてあります。新規出店のような大型の案件でも、提案書はA4一枚です。
・「部下に注意をする」とは
 何:部下のミスやトラブルを是正する行為
 なぜ:部下にミスやトラブルの原因を認識させ、反省してもらうことで成長を即す
 いつ:部下がミスやトラブルを起こした時
 誰が:自分