Google人事の成功例と失敗例「ワーク・ルールズ!」

Googleの人事トップがGoogleでの数千人から数万人になるまでに行ったあらゆる人事的施策(成功例も失敗例も)や人事の考え方について赤裸々に語っています。

もちろん数千人からの話ではあるし、その時点でものすごく優れたビジネスモデルがあり、かつエンジニアが憧れるレピュテーション(評判)もある会社であったのでそのまま転用が可能というわけではないけれども、ベンチャー経営においては非常に実践的でとにかく勉強になる一冊です。

本書を参考にしながらメルカリでもいろいろ改善していきたいなと思います。

<抜粋>
・必要なのは、社員は基本的に善良なものだという信念──そして、社員を機械ではなくオーナーのように扱う勇気だけだ。機械は与えられた仕事をこなすが、オーナーは会社やチームの成功に必要なことなら何でもやる。
・ラリーとセルゲイの野望は、すばらしい検索エンジンの開発にとどまるものではなかった。2人はまず、自分たちが社員をどう処遇したいのかを知ろうとした。現実離れして聞こえるかもしれないが、有意義な仕事に取り組む会社、社員が情熱のおもむくままに活動する会社、社員とその家族を大切に扱う会社をつくりたかった。ラリーはこう語っている。「自分が大学院生だとすれば、やりたいことは何でもできます。本当に優れたプロジェクトは、多くの人に実際に取り組みたいと思わせるものです。私たちはこうした考えをグーグルに取り入れてきましたが、それは本当に本当に役立ちました。あなたが世界を変えようとしているなら、重要なことをしようとしているのです。朝、あなたはわくわくしながら目を覚ますでしょう。有意義でインパクトのあるプロジェクトに携わりたいと願っているはずです。それこそ、実は世界に足りないものです。グーグルにはまだそうしたものがあると思います」。
・わが社にとっては、グーグラーを自称するわが社の社員がすべてです。グーグルは、卓越した科学技術者やビジネスピープルといった才能ある人材を引きつけ、活用する能力をもとに組織されています。幸い、わが社は創造的で、信念を持ち、仕事熱心な多くのスターを採用してきました。これからもさらに多くの人材を採用したいと願っています。私たちは彼らに報い、彼らを大切に扱うつもりです。 わが社は、無料の食事、医師の診察、洗濯機など、多くの独自の福利厚生を社員に提供しています。これらの制度が会社にもたらす長期的メリットについては、慎重に検討しています。今後も、福利厚生は削減されるのではなく追加されるものとお考えください。社員の相当な時間を節約し、健康と生産性を向上させる福利厚生については、些細な負担を惜しんでも大金を無駄にするだけです。
・さらに悪いことに、個々のマネジャーはえこひいきをする可能性がある。つまり、友人を雇いたがったり、取締役や大口顧客に好意を示すためにインターンを採用したりするのだ。最後に、マネジャーに採用決定を任せると、チームのメンバーに対して彼らの権力が大きくなりすぎてしまう(のちの章で、私たちがマネジャーの権力を最小限に抑えるために実際に努力している理由を述べたい)。
・結果はどうなっただろうか? 私たちはひとりも採用しなかった*5。広告板はメディアで盛んに取り上げられたものの、資源の無駄遣いになっただけだった。人材募集チームは洪水のような履歴書と問い合わせに対応しなければならなかったからだ。
・たとえば、特定の職務に推薦するなら誰かとたずねた。「これまで一緒に働いたなかで最高の財務担当者は誰ですか?」とか「プログラミング言語のルビーを使える最高の開発者は誰ですか?」などと質問したのだ。また、グーグラーを20人から30人のグループごとに集め、外部調達会議を開いた。彼らには、グーグルプラス、フェイスブック、リンクトインで接触がある人たちを念入りに調べるよう頼み、紹介されるすばらしい人材をすぐに追跡できるようリクルーターが待機した。大きな質問(「わが社が雇うべき人を知っていますか?」)を小さく扱いやすい質問(「ニューヨークで優秀なセールスパーソンを知っていますか?」)に分解することによって、より多くのより質の高い人材を紹介してもらえるようになる。
あなたの行動がチームに前向きな影響を与えたときのことを聞かせてください。(補足質問:あなたの主要な目標は何であり、その理由は何でしたか? チームメイトの反応はどうでしたか? 今後はどんな計画がありますか?) 目標達成のためにチームを効果的に運営したときのことを聞かせてください。あなたはどんなアプローチをとりましたか? (補足質問:あなたの目標は何であり、個人としてまたチームとして、それをどう達成しましたか? チームのメンバーそれぞれに応じてリーダーシップをどう変えましたか? こうした特定の状況から学んだ最も重要なことは何でしたか?) 他人(同僚、クラスメート、顧客など)とうまく協働できなかったときのことを聞かせてください。あなたから見て、その人とともに働くのが難しかった理由は何ですか? (補足質問:問題を解決するためにどんな手順を踏みましたか? その結果はどうでしたか? ほかにどんなことができたと思いますか?)
・グーグルがいまより小さかった頃、私たちはディレクターの2つの階層を公式に区別していた。下位のディレクターの肩書きは「ディレクター、エンジニアリング」、上位のディレクターは「エンジニアリング・ディレクター」としてあった。ところが、肩書きの語順といったわずかな差異があるだけで、社員は階層の違いにこだわることに気づいた。そこで、その区別を廃止した。
・ピシェットはグーグルの最高財務責任者であり、事業を大ヒットさせたいという際限のない欲求と、わが社の財務状態を慎重かつ責任を持って管理することのバランスを取る役目を負っている。
・2010年だけで、8157回のA/Bテストと2800回を超える1%テストを実施した。言い換えれば、毎日30回を超える実験を行い、何がユーザーに最も役立つかを探っていたことになる。しかも、これは検索サービスについてだけの話だ。
・活用される20%の時間は年を追って増減を繰り返しており、最後に調査した際には、およそ10%程度が主流だった。ある意味で、現実がどうあるかよりも、勤務時間の20%を別の仕事に使えるという考え方のほうが重要だ。それは、経営陣による正式な監視をややはずれたところで活用され、今後も変わらないだろう。才能にあふれる創造性豊かな人々が仕事を強要されることはありえないからだ。
・1970年代のベストセラー小説『かもめのジョナサン』の作者リチャード・バックは、のちに『イリュージョン』でこう書いた。「あれこれ理屈をつけて自分の限界を正当化するなら、なるほど、それが君の限界なのだ★109」。
すべてのグーグラーが社内のウェブサイトでほかのグーグラーのOKRを見ることができる。電話番号とオフィスの所在地の次に掲載されているのだ。重要なのは、ほかの社員やチームが何をしているかを調べる方法があること、また、グーグルが成し遂げようとしている大きな構図のなかで自分がどんな位置にいるかを理解するよう促すことだ。
2013年の初め、実験にもとづいて、四半期ごとの業績評価を廃止して6カ月ごとの評価に切り替えた。多少の不満は出たものの、特に問題は起こらなかった。さっそく50%の時間を節約できた。
あなたがこの本を読む頃には、グーグルは全社的に5段階評価に移行しているはずだ。2013年末の時点ではまだ実験中だったものの、初期兆候は良好だった。この方式のおかげで、社員はまず、3・2と3・3のあいだのわかりにくい差の代わりに、より一貫したフィードバックを受け取れるようになった。次に、評価区分の幅が広がった。私たちが業績評価の区分を減らすと、マネジャーは評価システムの上下両端をよく利用するようになった。業績評価システムに関する学術研究は結論がはっきりせず、グーグラーのフィードバックは中立的なものであるものの、少なくともこの2つの評価方式のうちでは、5つの区分のほうが区分をさらに増やすよりも優れていることがわかった。
・キャリブレーションによって評価の手続きがひとつ増えることになる。しかし、それは公正さを確保するにはきわめて大切な手続きだ。ひとりのマネジャーの評価は同様のチームを率いる複数のマネジャーの評価と比較され、マネジャーたちは集団で社員を審査する。5人から10人のマネジャーがひとつのグループとして集まり、50人から1000人の社員の映像を壁に映し出し、ひとりひとりについて論じ、みなが合意できる公正な評価を下す。こうした手続きのおかげで、マネジャーが感じる、評価を上げてほしいという部下からの圧力を払拭できる。また、最終結果は共有された業績期待値を反映したものになる。
・私たちは毎回のキャリブレーション会議を、こうした誤りの再検討から始めるようにしている。私が出席したキャリブレーション会議では、短時間でもこうした現象にマネジャーの注意を向けさせるだけで、多くのゆがみを取り除くには十分であることがわかった。また、そうすることによって、こうしたゆがみを防ぐための言葉や文化的規範が生まれたことも同じく重要だ。
拍子抜けするほど簡単な解決策がある。  2つの議論を決して同時にしないことだ。年度の評価は11月に、報酬についての話し合いはその1カ月後に行う。グーグルでは全社員に株式付与を受け取る資格があるが、その決定はさらに6カ月先だ。  プラサド・セティはこう説明する。「昔ながらの業績管理システムは大きな誤りを犯しています。完全に切り離すべき2つのこと、つまり業績評価と人材育成を結びつけてしまうのです。業績評価が必要なのは、昇給やボーナス向けの資金のような有限の資源を配分するため。人材育成が同じく必要なのは、社員を成長させ、向上させるためです★121」。社員に成長してほしいと願うなら、これらの2つの議論を同時にしてはならない。人材育成については、マネジャーとチームメンバーのあいだで不断に議論を交わすようにすべきであり、年度末のサプライズにしてはならない。
・2013年、私たちは同僚からのフィードバックの書式をもっと具体的なものにしようと試みた。それまでは何年にもわたって同じ書式を使っていた。それは、対象となる人物がうまくやっていることを3つから5つ、もっとうまくできることを3つから5つ記入するようになっていた。現在は、もっとやるべきだったことをひとつ、別のやり方をすればもっと大きな成果を上げられたことをひとつ質問する形になっている。
・「ひとりの一流エンジニアは300人の平凡なエンジニアに匹敵する価値があるが、業績評価と賃金の昔ながらのシステムが積み重なると、貢献度よりも職位にもとづいて報酬が支払われることになる」。
・実のところ、組織のなかで人が発揮するパフォーマンスは、たいていの仕事の場合べき分布になる。インディアナ大学のハーマン・アグイニスとアイオワ大学のアーネスト・オボイルは「平均的な能力の人々がつくる大集団が強い影響力を振るうわけではない……きわめて優れた能力を持つ人々の小集団が圧倒的な業績を上げることによって[影響力を振るうのだ]」と解説する★130。大半の組織はそうとは知らずに、最高の人材を過小評価し、正当な報酬も払わないでいる。
・そんなわけで、「業績不振」の社員を解雇するという従来のやり方とは違う手段をとることにした。私たちの目標は、底辺の5%に該当する全社員に、その事実を伝えることだ。これは楽しい会話ではない。だが、そのときにこんなメッセージを伝えれば多少やりやすくなる。「あなたの成績はグーグル全体で下から5%です。そう聞いて気分が良くないことはわかります。わざわざ私がそれを伝えるのは、あなたに成長し、向上してもらいたいからです」
ボトムテールに投資するこのサイクルを通じて、チームは改善する……それも格段に。社員は業績をぐんと上げるか、さもなければ退職して別の会社で成功を収める。
最高のマネジャーを擁するチームは業績も良く、離職率も低かった。実際、マネジャーの質は社員が辞めるか残るかを予測する唯一にして最高の指標だった。社員は会社を辞めるのではなく、ダメなマネジャーと働くのを辞めるのだという格言を証明した格好だ。
・すると、やはりマネジャーによって差がついた! より悪いマネジャーのもとに異動した65人は、グーグルガイストの42項目のうち34項目でスコアがきわめて低くなった。翌年、より良いマネジャーのもとに異動した社員は、42項目のうち6項目でスコアが大幅に改善した。変化が最も大きかったのは、定着率、業績管理への信頼度、キャリア開発度を測る質問に関するものだった。より悪いマネジャーのもとに異動することは、それだけで、社員のグーグルでの経験を変容させるのに十分であり、会社への信頼が崩れ、退職を考えるきっかけとなる。
・意外にも、優れたマネジャーに必要な8つの属性のうち、技術的な専門知識の重要度はいちばん低いことがわかった。誤解のないように言っておくが、技術的な専門知識はもちろん必須である。プログラムを書けないエンジニアリング部門のマネジャーは、グーグルでチームを率いることはできない。だが、最高のマネジャーとその他のマネジャーの違いを生む行動のうち、技術的な貢献はチームにとって最も影響が小さかった。
・①報酬は不公平に ②報酬ではなく成果を称える ③愛を伝え合う環境づくり ④思慮深い失敗に報いる
・オボイルとアグイニスは次のように説明する。「生産力の10%を最上位の従業員が担い、生産量の26%を上位5%が担う」。言い換えれば、上位1%の従業員の生産量は平均の10倍、上位5%の従業員は平均の4倍にのぼる。
・2004年11月に発表された最初のファウンダーズ・アワードは、ユーザーに関連性の高い広告を提示する仕組みを構築したチームと、重要な業務提携を交渉したチームに贈られ、総額1200万ドル相当のストック・ユニットが支給された★182。翌年は11のチームに総額4500万ドル以上が支給された
・グーグルでは現在も、例外的に優秀な人には、例外的な額の現金や株式で報いる。ボーナスと株式報奨の金額は、以前よりべき分布に近くなった。ただし、私たちはこの10年をかけて、報奨の内容と同じくらい報奨の決め方が重要であることを学んできた。配分的正義と手続き的正義にかなわないプログラムは、改良するか刷新している。現金だけでなく、経験の報奨を積み重ねていくことの大切さも重視している。経験の報奨によって成果を公に称え、ボーナスや株式報奨の金額に大きな差をつけることによって個別に称える。その結果、社員も以前より満足している。
グーグルではひとり1回175ドルまで、管理職の承認や書類の手続きなしで社員が社員にボーナスを支給できる。あり得ないと思う会社も多いだろう。社員同士が裏で組んで、ボーナスを交換するかもしれない。システムを悪用して数千ドルの臨時収入を目論む人がいるかもしれない。  しかし、わが社では心配無用だった。  
・ウェーブの開発中止から1、2年後、ジェフ・ヒューバーはアドワーズの技術チームを率いていた。彼は、大きなバグやミスが生じたら、必ず「何を学んだか」を議論するという方針を掲げていた。悪いこともいいことと同じようにチームで共有し、実際に起きていることをリーダーが確実に把握して、失敗から学ぶことの重要性を強調したいと考えたのだ。ある会議でエンジニアが悔しそうに報告した。「プログラムのコードを台無しにして、会社に100万ドルの損失を出してしまいました」。
2011年からは、未行使のストックオプションに相当する金額を、残されたパートナーがすぐに受け取れるようにした。さらに、社員の死後10年間、給与の50%を支給する。子どもがいる場合は19歳になるまで(全日制の学生は23歳まで)、ひとりにつき毎月1000ドルを加算する。
①仕事の役割と責任について話し合う。 ②ヌーグラーに相棒をつける。 ③ヌーグラーの社会的なネットワークづくりを手助けする。 ④最初の半年は月に1回、新人研修会を開く。 ⑤遠慮のない対話を促す。
・そして、プロジェクト・オキシジェンと同じように目覚ましい改善が見られた。マネジャーがこのメールに従って働きかけたヌーグラーは、働きかけがなかった人より研修期間が1カ月短くて済み、25%速いペースで一人前の戦力になったのだ。たった1通のメールが、これほど大きな効果をあげた。
①質問する。とにかく質問する! ②マネジャーと定期的な面談(1対1)をする。 ③自分のチームについて知る。 ④積極的にフィードバックを求める。待っていてはダメだ! ⑤挑戦を受け入れる(リスクを選んで失敗を恐れない。失敗してもほかのグーグラーが助けてくれる)。  2週間後、講習を受けたヌーグラーは5つの行動指針を確認するメールを受け取った。
調査の結果、故意でも偶然でも、意図的でもそうでなくても、当事者は必ず解雇される。個人の名前は公表しないが、どのような情報が漏洩して、どのような結果になったかについては全社に知らせる。多くの人が多くの情報に触れている以上、間違いをおかす人が出ることは避けられない。しかし、私たちが享受する開放性に比べれば情報漏洩のコストは小さいのだから、そのリスクを受け入れる価値はあるだろう。
・これらのプロダクトは2006~2009年に提供を終了した。グーグルは15年間で250以上のプロダクトやサービスを投入してきたが、その大半は私も名前さえ聞いたことがない。
・私は本書を通じて、グーグルで何がうまくいき、何がうまくいかなかったのか、正直に語ろうと努めてきた。うまくいった話に偏りがちなのは、そのほうがよりよいロードマップを描けると思うからだ。
・私が知っているさまざまな環境と違って、グーグルは私たち自身が理解している以上に野心的だ。そのため、毎四半期のOKRは70%を達成すれば優秀とされ、ラリーは「ムーンショット[困難だが壮大な挑戦]」を信じている。控えめな目標で成功するより、壮大な挑戦で失敗したほうが多くのことを達成できる。
・認知科学者のスティーヴン・ピンカーは著書『暴力の人類史』で、少なくとも暴力の発生率で見ると、世の中は平和になったと主張している。国家が誕生する前の狩猟採集社会では、暴力による他殺率は15%だったが、古代ローマの初期やイスラム王朝、イギリス帝国の時代に3%まで減った。20世紀に入り、ヨーロッパ諸国の殺人率はさらに1桁減った。こんにちでは暴力による他殺率はさらに減っている。「人間の本性はつねに、暴力性とそれに対抗する性質──自制、共感、公平性、理性──を包含してきた……暴力が減っているのは、歴史の流れが私たちの内なる善き天使を好むようになったからだ★256」。
①仕事に意味をもたせる ②人を信用する ③自分より優秀な人だけを採用する ④発展的な対話とパフォーマンスのマネジメントを混同しない ⑤「2本のテール」に注目する ⑥カネを使うべきときは惜しみなく使う ⑦報酬は不公平に払う ⑧ナッジ──きっかけづくり ⑨高まる期待をマネジメントする ⑩楽しもう!(そして、①に戻って繰り返し)
・やる前からやる気をくじかれそうな話かもしれないが、実はそれほどリスクは高くない。投書箱はいつでも撤去できる。社員からの提案を受けつけるのはやめると宣言して、何ならクビにすればいい。手放した権限を取り戻せるだろうかと不安なら、数カ月間の試験的な取り組みだと、あらかじめ説明する。うまくいけば続ける。うまくいかなければ続けない。実験的な試みでも社員は歓迎するだろう。
「あなたがもっと成功するために、私はどんな手助けができるか」という心がけで向き合わなければ、相手の防衛本能が高まり、学習の回路が閉ざされる。
・エンジニア部門の昇進プロセスは、委員会で検証して別の委員会が実行する。納得できない社員は査問委員会に不服を申し立てることができ、その裁定も不満なら査問を査問する委員会に上訴する。このプロセスについて、ベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズのマネジング・ディレクターで、グーグルの取締役を務めるジョン・ドーアに説明すると、「私はエンジニアとしても、こんな複雑怪奇な仕組みを設計した人に感嘆する」と言われた。それでも機能しているのは、チェック・アンド・バランスの原理がプロセスの公正さを保証し、可能なかぎり透明性を維持しているからだ。透明性はエンジニアにとって重要な資質だ。
・私は元コンサルタントとして断言する──コンサルティング会社の採用はIQ(知能指数)が最も重要で、EQ(心の知能指数)はその次だ。彼らにとっては合理的な基準だが、ピープル・オペレーションズは、問題を解決できるだけでなく、社内のさまざまな人と協調的な人間関係を築ける人材を求めている。感情的知性が高い人は自分のことを理解している人が多く、したがってあまり傲慢ではない。そのような資質の人は新しい分野に溶け込みやすいだろう。
ショナのブランディングの直感はすばらしかった。私たちがピープル・オペレーションズという名称を使いはじめると、人事部門の呼び方として業界で人気が高まった。今ではドロップボックスやフェイスブック、リンクトイン、スクエア、ジンガなど20社以上で使われている。

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