Dave's Blog: GoogleがVCの競合になる日(その1)
要は、「投資しなければならない資金がだぶついている状況」で、「Startupが以前ほど資金を必要としなくなっている」上に、「IPO市場が狭まりVCとしてのExit機会が減少している」状況。そしてさらに、「若い会社に大手ポータルが買収意欲を示していて、VCから見ると競合先になっている」という状態である。
このエントリーは非常に興味深いので、全文読んで欲しいです。簡単に書けば、上記諸条件に加えて、買収者が欲しいのは技術者やソフトウェアであって、ブランドではない(すでに持っている)ことを考えると、最初の増資前に買収するのは素晴らしい戦略であるから、GoogleやYahoo!はそういった買収を行っている、というお話です。一方、これはVCにとっては脅威になってくるわけですが、ここで次のエントリーに移ります。
Dave's Blog: GoogleがVCの競合になる日(その2)
「2番目のSuggestionはVCにとってはショッキングかも知れないが、「SeriesA Round(Dave注:SeriesAとは、経営サイドがVCから初めて資金を引く増資Roundのこと)で創業者が持分一部を現金化させる」こと。現在、VCがStartupに投資する場合、VCの取得株式は新規発行株式であり、全ての資金は会社(Startup)に入る。そこで、VCが新規発行株式を取得すると同時に、創業者から一部直接(既発行)株式を購入するようにしたらどうか。」
もしこのようなディールを行わない場合、「何も(財産を)持たない創業者は、100%の可能性で$1M(約1億円)を得ることの方が20%の確率で$10M(約10億円)を得る事よりも好む」ため、結果的に最初の段階で100%ポータルに買収されることを選ぶ、というわけです。
これは非常に納得感があって、Dodgeball.com、Meetroduction、Flickr、OddPostなどがそうだし、日本でも、4travel、みんなの就職などが大手ポータルによる買収となっています。
また、僕個人のことを考えても、合理的に判断すること(つまり20%の確率の10億円を選ぶ)がどれだけ難しいか、非常に痛感させられることがあります。もちろん市場がアップサイドのために恵まれているとは思うのですが。
まぁ自分はともかく、こういった新しいディールでもよいので、リスクがあってもおもしろいビジネスをする会社がもっともっと増えればいいなと思います。
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