2008年4月アーカイブ

毎年4月29日は恒例のバーベキュー。天気もよくて、風もほどよくで、最高のバーベキュー日和りでした。今年は抑えめのはずだったのに200人近くは来てたんじゃないでしょうか。すごいですね。夕方撤収後も、二子玉川の謎の上海料理屋でひたすら飲んで(異常に安い)、先ほど帰宅。よく寝られそうです。参加された方ありがとうございました。幹事団の皆様、お疲れさまでした。

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R0010119 posted by (C)Shintaro

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R0010090 posted by (C)Shintaro

敦煌 (新潮文庫)
井上 靖
新潮社
¥ 460

井上靖作品。敦煌では、膨大な巻物資料が発掘されたのですが、それは国が滅びる時に誰かが隠したのだろうと推測されており、それにまつわる物語を逆側から構築するという小説。主人公はたんたんと生死について考えていますが、西暦1000年前後だったらこんな感じだったんだろうなぁと思いました。物語もたんたんと進みますが、ラストは上記の史実との繫がりが徐々に明らかになり盛り上がります。

TechCrunch Japanese アーカイブ Rackspace、SECにIPO申請—株価はオークション方式で決定

上場申請が提出されたことにより、Rackspaceの事業や経営の内容が以前よりはっきり見えるようになった。同社の昨年売上は$362M(3億6200万ドル)、前年比62%増だったが、純利益は$17.8M(1億7800万ドル)、前年比10%減となった。しかし昨年の営業収入のキャッシュフローは2006年の$61M(6100万ドル)から$105M(1億500万ドル)へ増加し、順調だ。

Rackspaceは、Sequoiaが出資しているウェブホスティング(データセンター)会社で、YouTubeをホストしていたことでも有名(今は分からないけど)。ついにIPOするらしいですが、データセンターなのに純利益率が50%近くもあります。すごいなぁ。

Rackspace

僕も初期の頃お手伝いをしたことがあるブランドデータバンクから本が出ています。献本いただきましたので、ご紹介を。

ブランドの達人[改訂版]
ブランドデータバンク
ソフトバンククリエイティブ
¥ 1,575
世代×性別×ブランドで切る!—調査3万人の消費
ブランドデータバンク
日経BP出版センター
¥ 1,995

あのブランド好きな人はこんなのも好きなのかとか、知らないブランドを知ったりできて、非常におもしろかったです。どちらもコラムが非常に示唆に富んでいておもしろいです。ちなみに、僕は典型的な「モダンステージ」のようです。

<モダンステージの特徴>
・新しいものが好きで、古いものに興味を持たない
・再認識やリバイバルなどもOK
・平均年齢が若いが、経済的には余裕がある層
・モバイルやインターネットへの信頼が厚い
・周囲の評判はまったく気にしない
・好きなブランドは、グッチ、ドルチェ&ガッバーナ、イヴ・サンローラン、クリスチャン・ディオール、iPod touch、アニエス・ベー、コムサデモード、ホンダ、ルノー、WILLCOM、TITLE、monogamazine、Casa BRUTUS、スガシカオ、宇多田ヒカル、ケツメイシ、ポルノグラフィティ、NANA、Google、Amazon、mixi、イー・アクセス、クリスピークリームドーナッツ、ソニー、任天堂

最近、自分の中で写真熱が高まっていて、とりあえずデジタル一眼を手に入れたのですが、説明書もなくすごく大きいし、いきなり初心者には持ち歩きするのが厳しいなと思っていました。そんな時に、前々から眼を付けていたDR DIGITAL IIがやっぱり欲しくなってポチっとしてしまいました。今日届いたばかりで、まだふらりとして撮っただけなのですが、これはなかなかいいかも。

MacBook Air with twitter
MacBook Air with twitter posted by (C)Shintaro

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R0010013 posted by (C)Shintaro

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R0010046 posted by (C)Shintaro

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R0010035 posted by (C)Shintaro

今年1月に発売され、(一部に)衝撃を与えた超薄型ノートMacBook Air。結局のところどうなのか、をよく聞かれますのでまとめ。ちなみにMacBook(2GメモリでAirと同等)から乗り換えてます。その前は、Let's Note Wシリーズを使ってました。

<いいところ>
・Macで最軽量 ーMacBook(2.27kg)に比べてAirは1.36kgと1kg近く軽い。Windowsノートだともっと軽いものありますが、13.3インチモニタ搭載機で比べれば最も軽い部類じゃないかなと。
・デザインがいい ー使っていて気持ちいいですし、よく話題になりつかみもOKw
・キータッチなど操作感はMacBookと同等でまったく支障ない
・タッチパットが広くて使いやすい ーこれが意外とよくて、マウスの使用頻度が下がりました
・ACアダプタが(やや)小さくなった

<よくないところ>
・MacBookと比べて明らかに遅く、たまに突っかかるような瞬間がある
・特に、Prallels DesktopでWindowsとかをごりごり使うと熱のせいかほとんど動かないなどパフォーマンスが異常に低下することがある
・一応の装備として、DVDドライブやUSBのLANポート、Bluetoothワイヤレスマウス、WindowsXPなどを買うと結局高くついてしまう
・スピーカーがモノラル ーiPod用スピーカーを買おうと思ってます

発売された当初は、有線LANポート廃止、DVDドライブ廃止などで使えないよ的な風潮もありましたが、実際のところはドライブを使ったり、有線LAN使うことなどほとんどないわけで、ほとんど支障ないです(有線LANはUSB変換LANケーブルを購入したもののまだ一度も使ってません)。

それより普段持ち運びが楽で、すっきりとした環境で仕事ができるメリットは大きいと思います。デザイナーやゲーマーなどCPUパワーを強力に必要とする人には向いてないと思いますが、そういうことをしない方には、間違いなくおすすめできます。

ちなみに、軽量のWindowsノートPCを使っている方には、重量の点からもMacBookの中では、MacBook Airがいいかなと思います。多少重くてもよいなら迷いなくMacBook Proの方がよいです。MacBook AirではPralleles Desktopなどは本当に補助的にしか使えないと思ってください。僕のように、銀行の法人口座やまれに崩れてはいけないOffice文書とかを使うタイプならば問題ないと思います。WindowsからMacへの乗り換えに躊躇している方は、こちらのStart Macモニターレポートとかもどうぞ。

最後に肝心の値段ですが、確かに10万円台でもたくさん選択肢がある中で、周辺機器まで考えると30万近くはしてしまうのはどうかという議論はあると思います。しかし、個人的にはコンピューターは仕事道具でもあるので、それで仕事の能率があがるのであれば、ケチるのは意味がないかなと思っています。趣味で使うには確かに高いかもしれません。

最近になって、周りでMacBook Airを買う人が増えている気がしますが、過激と思われたコンセプトが段々受け入れられているんじゃないでしょうか。Windowsでも似たようなノートPCが出てくるかもしれませんね。

とあるミーティング
とあるミーティング posted by (C)Shintaro

最初は、碁の神様(幽霊?)が素人に取り付くというありえなさそうな設定がどうかなと思いますが、回を重ねるにつれ、主人公たちの成長物語と碁の世界の奥深さに引き込まれました。緻密なストーリーがすごいです。全23巻あります。

タイトルだけでは非常に難しそうな印象を受けますが、極力数式を使わずに書かれていて、有名な「フェルマーの最終定理」についての成り立ちから証明までの人間ドラマになっていて、非常に読みやすくおもしろいです。また、フェルマーの最終定理の証明過程では、何名かの日本人も登場していて、なんかうれしかったです。たくさんの人が一歩進んでは挫折を繰り返し、最終的にワイルズが証明にいたるシーンはとても感動的です。是非たくさんの人に味わっていただきたい名著。

ちなみに、僕は(驚くべきことに)大学の数学が専攻だったのですが、学生時代にこの本を読んでいたら、もっとやる気が湧いたかもとか一瞬思いましたが、逆に天才たちの仕事ぶりを見てやる気なくしてたかもしれませんね(という前に1年生の前期で諦めてましたが)。

ウェブを変える10の破壊的トレンド
渡辺 弘美
ソフトバンククリエイティブ
¥ 1,680

非常にマニアックな知識が満載。コンテンツ・レーティング・サイト「Helium」、Firefoxアドオンソフトの 「Me.dium」とか聞いたことないウェブサービスもたくさん紹介されていて非常に勉強になりました。いろいろ調べないと。。ちょっと疑問だったのは、個人的には業界もマッチしていてとてもおもしろかったのですが、そうでない方にはどうなのかなという点でしょうか。

<抜粋>
・ソーシャル金融 Prosperのユーザー数は48万人以上、貸付総額は1億ドルを超える
・子供向けバーチャルワールドでは、webkinz、Neopets、Club Penguinより断トツにrunescapeが人気がある
・iPhoneのマルチタッチ・スクリーン・モジュールの値段は27ドルと、iPhoneの中で一番高いデバイス
・RiyaのLike.comの商品売上規模は年間1200万ドル、月間ユニークビジターは100万

ヒトデはクモよりなぜ強い 21世紀はリーダーなき組織が勝つ
オリ・ブラフマン/ロッド・A・ベックストローム
日経BP社
¥ 1,890

クモは頭を失うと死んでしまうが、ヒトデは半分にすると2つになる、ということで、ヒトデ型組織がクモ型組織より(特定の場合に)いかに優れているかを豊富な事例で紹介した本。MGM、アパッチ、アルカイダ、クレイグスリスト、eBay、KaZaAとSkype、Google、Amazonなど。最新のインターネット事例も的確だと思いました。しかし、どのようにればよいかという点については、バランスをとってスイートスポットを探れと素っ気ないです。今起きていることを把握するにはおもしろいかなと思いました。

ヤバい経済学 [増補改訂版]
スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー
東洋経済新報社
¥ 2,100

タイトルの通りヤバい本です。著者は経済学の教授で、世の中で常識と言われていたことを統計を使って、見事に覆してくれます。例えば、ニューヨークで犯罪が激減したのは俗にいう「割れ窓理論」の効果だと言われていますが、実際のところもっとも関連性の高い出来事は中絶の合法化であったとか、相撲で明らかに八百長が行われている歴然たる証拠とか、子育てに効く教育方法とか、不動産で効果的な広告文句とか、なんだかよくわからないほど拡散していますが、一環して統計をうまく使って事実を明らかにしています。といっても、難しいわけではなく、書き方も非常にラフですらすらと読めて、非常におもしろいです。

個人的にこの手の「統計」技術にはものすごい可能性があると思います。(本でも書きましたが)ネットサービスでも、不動産情報の「Zillow」や天候デリバティブの「WetherBill」、ソーシャル金融はいくつか(Zopaとか)出てきてますし、「「みんなの意見」は案外正しい」などを読むと「集合知」でもまだまだ革新的なことがありそうです。

こういう本を読むと、まだまだ未踏な分野はたくさんあるんだなぁと思えて、楽しくなってきます。

マフィアが警察に送り込んだスパイ、警察がマフィアに送り込んだ潜入警官、そこにマフィアのボス、潜入警官のボス、精神科医などが複雑に絡み合う人間ドラマ。三部作ありますが、それぞれの時間軸が重なりあっているという観たことない構成。マフィアと警察、マフィア同士、警察内部同士の緊迫したシーンと激しいアクション。さらに、一部二部で明かされなかった謎が、三部ですっきり明かされるようになっています。最後まで観るとストーリーの広がりと緻密さに驚愕すること間違いなしです。

この作品では、トニー・レオン、アンディー・ラウ、ケリー・チャンなど香港の超大物が共演していますが、脇役勢もとにかくうまい。特にマフィアのボスのサム(エリック・ツァン)、潜入警官のボスのウォン(アンソニー・ウォン)が渋すぎます。ミュージックもいいし、ほんと奇跡の三部作です。

ちなみに、アカデミー賞作品賞受賞作の「ディパーテッド」はこの作品のリメイクですが、個人的には「インファナル・アフェア」がほとんどすべてにおいて凌駕していると思います。

P.S.僕はIII公開時にI、IIを観てから観に行って素晴らしいと思っていたのですが、今回DVDで三部作パックが出ているというので、改めてじっくり観てみました。

インファナル・アフェア@映画生活ー驚異の87点
インファナル・アフェア:: OFFICIAL SITE

ユーザーが作ったPerfumeの情熱大陸風のビデオ。Perfumeが8年もの下積みを乗り越えてきたアイドルだということをぜんぜん知りませんでした。何度見ても泣けます。18分もありますが、是非見てみてください。ユーザーでない方は、ニコニコ動画にアカウントを作る価値ありです。

それにしても、これだけのクオリティの映像を一般の方(じゃないかもしれないけど)が作ったことに驚きを隠せません。素晴らしすぎます。

P.S.DVD付きCD「GAME」が明日(2007年4月16日)発売らしいです。思わず購入。ニコ動経由で600人以上の人が購入してます。これも驚き。

GAME(DVD付) 【初回限定盤】
Tokuma Japan Communications =music=
¥ 3,300

途上国で学校や図書館を建てるなどして識字率向上に取り組む「ルーム・トゥ・リード」を創設者ジョン・ウッドによる半生の自伝。マイクロソフトでエリート街道を走っている最中に突如として辞め、そこで学んだことを元にしながら、くじけたり成功したりしながらNPOを立ち上げていく様子が見て取れます。スピーディーで非常に面白く、泣けます。ただちょっと著者はかっこ良すぎるかなと思ったり。。個人的には、ぐちゃぐちゃになりながら泥臭く立ち上げていく、「「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方」の方が(舞台が日本ということを抜きにしても)自然に共感できました。とはいえ、「ルーム・トゥ・リード」の活動はすばらしいので、自分も何かしらできないかなと思いました。

Room to Read

P.S.日曜は雨が降ったり降らなかったりしていましたが、遅い桜がきれいでした。
桜
posted by (C)Shintaro

トランスフォーマートランスフォーマー (2007)

【監督】マイケル・ベイ
【出演】シャイア・ラブーフ / ミーガン・フォックス / ジョシュ・デュアメル / ジョン・ヴォイト / ジョン・タートゥーロ / レイチェル・テイラー / アンソニー・アンダーソン / タイリース・ギブソン / ケヴィン・ダン

★★★ [60点]「アクションとCGと前半は最高」

マイケルベイ&スピルバーグということで、アクションとCGは観たことないくらいものすごいです。ストーリーも前半はスピーディーで、笑いもあってよいと思いました。が、仲間が登場する辺りから、キャラが多くなりすぎて、だんだん追うのが大変に。こんなにたくさんキャラを出すならもっときちんと描写しないと。。

Posted by suadd on 2008/04/13 with 映画生活

日経エンタテインメント!2008年5月号」に「あなたはなぜビジネス本を買ってしまうのか?」という大変興味深い記事があったので、ご紹介します。

まずネットや携帯電話におされて出版業界が斜陽の中、なぜかビジネス本が熱い状況に触れ、その真相に迫っています。具体的には、勝間和代、茂木健一郎、梅田望夫氏などの一連の著作や「地頭力を鍛える」「ミリオネーゼ」シリーズなどを指します。

まず仕掛人の一人、ディスカバートゥエンティーワンの干場弓子社長にインタビューを試み、典型的な出版業界人とは違い、タレント事務所社長のような佇まいだと書いています。また、話題の著者についても、「大企業経営者やベンチャー企業の成功社長などではない。コンサルタントなど、いわば勝ち組ビジネスマン」とし、内容についても「勉強法ひとつとっても、方法論を記しただけの抽象的なノウハウ本ではない。著者の体験や実践に基づいたスキルアップ本だ。読者は本を通じて、著者の成長を疑似体験する」としています。一方、干場氏自身も「『写真写りはいいかしら?』『人前に出て話せるかしら?』と頭の中で考えてしまう私がいるんです。そう見てはいけないと思いつつ(笑)」などと語っています。

著者自身についてもブログなどで積極的に情報発信していて、勝間氏の例をあげ、「しょこたん」のブログのようにリアルタイムに書いてファンを引き込み、一般人ブログのリンク集を作ったり、コメントを付けまくったりし、「ベストセラー作家にして、積極的に会話していくこの親近感」が新しいとしています。

これらを持って「ファン作りとプロモーションがキモとなり、一体感を生み出すことで消費が起きるエンタテインメントビジネスそのもの」、「出版の中では文芸など他のジャンルに比べてイノベーションが進んだ」から熱い状況となっているとしています。

最後に勝間氏のインタビューがあり、自身で「(出版点数が増えたので)登場したのがタレント化。いかに著者をブランディング化するかということです」と語り、これからについては「まだまだ拡大すると思います」と語っていて、かなり意識的にブランディングしているんだなと思いました。

最近、こういったタイプのビジネス本が増えているなぁとは思っていたのですが、この記事でかなりすっきりとしました。非常におもしろい記事でした。

タイトル通り最初の2秒間のなんとなく、について様々な事例から解き明かそうとする意欲作。例えば、「教授」について思いつく言葉をあげさせたグループと「フーリガン」について思いつく言葉をあげさせたグループにテストをさせると、前者の方が正答率が高くなるなど不思議な第一感についての事例があげられています。しかし、不思議ではあるけれども、きっとそうなんだろうなと思えるわけで、その裏側の仕組みをいろいろと考察しているのが本書です。

個人的に一番気になったのが、「言語による書き換え」という話で、前にレストランに言った時のウェイトレスの顔は思い出せるが、言葉で説明すると言い当てられないし、説明した後で面通しすると不思議なことに分からなくなってしまうという話でした。

僕としては、哲学至上主義というか、基本的に感覚は言語化することでしっかりと固定化されると考えていたので、こういった第一感に関する本書は非常に考えさせられました。よく考えると、ウェブサービスというのもある種の芸術的な部分があり、言語化しないで結果を信頼するということが重要になるケースがあります。もう少しむやみに言語化せずに感覚を信じてみようかなと思いました。

下記に要約抜粋しますが、ご興味を持った方はぜひご一読ください。

<要約抜粋(ネタばれかも)>
・身長2.5センチは、1年間の給料989ドルに相当する。身長182.5センチの人は165センチの人より平均で5523ドル多く稼ぐ。
・情報が多いほど、医者の診断の正確さに対する自信は高まる。が、回答の正しさは変わらなかった。
・ある高級食料品店に6種類のジャムと24種類のジャムを置いた。6種類のジャムのときは30%が購入したが、24種類の時は3%だった。選択肢が多すぎると、無意識の処理能力を超えて、麻痺してしまう。
・マーガリンについて「『アルミ箔はあったほうがいいか?』などと聞いてはいけない。決まって『分からない』とか『アルミ箔なんてどうでもいい』という答えしか返ってこないものだ。どっちがおいしいかだけ聞く。そんなふうに間接的に尋ねると、本当の動機が見えてくるものだ」
・「デルモンテが缶ではなくガラス瓶に桃を詰めたら、『おばあちゃんが作ってたのとそっくり』と言う人が何人もいた。ガラス瓶入りの桃の方がおいしいという評価が出た。アイスクリームも四角い容器より筒型の容器に入れた方が売れる。その方がおいしそうだからと、価格が5セントや10セント高くなっても喜んで買ってくれる。パッケージの効果だけなのに」
・アーロンチェアの形についての評価について「では、美観についての評価はどうなっただろうか? 今では8点を獲得している。かつて不格好だと言われた椅子が美しいと思われるようになったのだ」
・最近ではパトカーに二人乗せずに、一人だけ乗せるケースが増えている。なぜなら、警官が一人の時は何事もゆっくりと進めるのに対して、誰かとチームを組むと早く終わらせようとするから。

ザ・グレート・ディベーターズ(原題) (2007)

【監督】デンゼル・ワシントン
【出演】デンゼル・ワシントン / フォレスト・ウィッテカー

★★★☆ [70点]「リアルな黒人差別の残る時代の再現」

未だ色濃く黒人差別が残る時代に、黒人だけのディベートチームが大活躍するという内容。一色触発状態の差別シーンや、黒人のリンチなど緊張感があって気持ち悪いのですが、これが現実だったんだろうなと思いました。それだけに、ラストシーンはかなり感動的。ストーリーは冗長なところもありますが、デンゼル・ワシントンなど名優盛りだくさんですし、基本的にとてもよい映画だと思います。

Posted by suadd on 2008/04/09 with 映画生活

※日本での上映は未定のようです。

百式田口さんがMySpaceの方とOpenSocial系の勉強会を開くというエントリを見て、喜び勇んで応募したところ幸運にも当選しましたので、参加させてもらいました。

下記、長文かつ技術よりの話なので、一般の方は読み飛ばしてください(苦笑)。

個人的に気になっていたのは、OpenSocialはバージョンが未だに0.7となっていて、ほとんどのAPIが実装されていないのをMySpaceがどうしているのかという点でしたが、やはりMySpaceで大幅な拡張をしていました。おかげでFacebookとほぼ同等なことができるようになっていますが、逆にMySpaceアプリを書いた場合、他のOpenSocial対応サイトとの互換性はほとんどないということになります。

もちろんOpenSocialのバージョンがあがるにつれて、徐々に解消されるだろうと思いますが、マルチプラットフォームでの統一はかなりの困難が予想され(今まであまり進んでないのも含め)、恐らく現Facebookと同等の機能を実装するであろうバージョン1.0になるにはかなり時間がかかりそうです(1年以上かかるかも)。それでもMySpaceでもGoogleでも数十人単位のエンジニアが関わっているようなのですが。。

ただMySpaceの拡張APIも合わせると、かなりの部分がFacebookに追いついているので、短期間でFacebookと同等のAPIは実装されそうです(感覚的には半年といったところでしょうか)。今のところMySpaceでもOpenSocialは実験的なステータスにあるらしく、積極的なPRはされていないようで(各ページからアプリを紹介するギャラリーへのリンクすらない)、最大のインストール数でも7万程度と非常に少ないです。

個人的には、Facebook Appsの成功には、ギャラリーよりもアプリがバイラルに広がるNews Feed(およびNotification)とMessageへのアクセス権が重要と考えています。News Feed(MySpaceではActivity Feed)は日本語版では実装されていませんが、USではリリース済みだそうです。両者へのアクセス権については、まだ未実装ですが、近日リリースされるということなので、問題はなさそうです。

一方、実装にはMySpaceサイドでは基本的にプレーンなテキスト(主にJavaScriptで書く)しか保存できないので(FLASHはアップロードできるようになるらしい)、例えばユーザーごとに何かを保存しておく場合などは、サードパーティ側でサーバを用意し、データベースやAPIを実装して通信することになります。実際に実装するデモを見てみて思ったのですが、ちょっと大掛かりなことをやろうとすると、かなりの手間暇と技術力が必要となりそうです。まぁよくよくイメージしてみれば当たり前なのですが。

USの場合は、MySpaceがウィジェットに寛容で、SlideやRockYouなどのサードパーティを育てていたので、Facebook Appsが出てきたときにすぐに質の高いサードパーティが揃ったというのはあるのだろうなと思いました。日本市場で考えた場合、サードパーティがどれだけ存在するかも問題になってきそうです。

今回は、MySpace USの方が直接説明をしていただいて、その場でアプリケーションを実装するデモも見せていただいたので、非常に分かりやすく、とても勉強になりました。このような機会を作っていただいたMySpaceの方々、百式田口さんに感謝いたします。ありがとうございました!

MySpace Developer Platform←結構日本語化されています
OpenSocial - Google Code

P.S.僕のMySpaceのプロフはこちらです。こちらはMySpaceらしく誰でも友達受付けますので、がんがん友達登録してやってください。

SAS特殊任務
ギャズ ハンター
並木書房
¥ 2,310

SAS(Special Air Service)はイギリス陸軍の特殊部隊のことで、そこでノンキャリアの頂点まで上り詰めた著者が経験してきた特殊任務について語った本です。北アイルランド、アフガニスタン、コロンビアなどを駆け巡り、ほとんど奇跡のように生き残ってきていて驚きを隠せません。特に冒頭にもなっているアフガニスタンでハインドD攻撃ヘリという化物のような兵器に襲われるシーンなどはほとんど映画の世界で、もはや想像の域を超えていて、言葉もないです。

著者はなぜか進んで危険な任務についていきますが、どういう心理なのかは書かれてはいるのですが、ほとんど納得はできず、どうやったらこういう世界に身を投じることができるのかは最後まで謎でした。とはいえ、こういった世界が実在しているということを知れただけでも、本書を読んだ価値があるかなと思います。現代の戦争とは何かをリアルに感じられます。本当に戦争は怖いです。

自分探しが止まらない (ソフトバンク新書 64)
速水 健朗
ソフトバンククリエイティブ
¥ 735

「自分探し」とは何かを様々な出来事から探った本。扱う内容はかなり幅広く「あいのり」「猿岩石」「ザ・ビーチ」「高橋歩」「ホワイトバンド」「絶対内定」「てっぺん」「和民」「一風堂」「ドラゴン桜」「のだめカンタービレ」「エヴァンゲリヲン」などなどから鋭い考察を示しています。基本的に著者は「自分探し」に否定的なので、非常に刺激的な言葉が並びます。

個人的には、今の日本においては自分探しというのは避けられないと思っているので、何もそこまで言わなくてもという気持ちはありますが、言われていることは否定はできないところです。とはいえ、本書でもそれではどうすればいいのか?はまったく示されていません。

僕自身としては、たまたまインターネット・サービスという夢中になれるものに出会ったので、すごくラッキーだなと思っています。とはいえ、2004年に渡米するまではこれが絶対だと思っていたわけではなくて、アメリカに行きたかったから行ってみて、日本食カフェをやりたいと思ったからやろうとしてみて、やっぱりネットしかないなと思ったから会社を始めました。何でもおもしろいと思うことをやってみるというのは一つの方法なのではないかなと思います。違ったと思ったら引き返すだけの豊かさが日本にはあるわけですから。

先日発売されますと書いた「新・データベースメディア戦略」なのですが、帰国しまして、ようやく(だいぶ遅くなってしまいましたが)他の方の章もすべて読みました(苦笑)。ちなみに、共著は下記の方々になっています。

・橋本大也さん(データセクション)
・宇佐美進典さん(ECナビ)
・潮栄治さん(きざしカンパニー)
・佐藤崇さん(エフルート)

あまり詳細をお知らせしていませんでしたが、全体としてはインターネット・メディアを作る際のデータベースの重要性に触れ、どのように作って行くか、活用して行くかというような内容になっています。

はっきりいって、インターネット・ビジネスをやりたいとか、やってる方以外にはかなり難しいのではないかと思いますが、逆に言えばそういった方には結構役に立つのではないかなと思います。

インプレスジャパンさんの紹介ページに紹介と目次がありますが、僕の書いた章は、

chapter 5 ソーシャルグラフが牽引する新たな領域
5-1 進化するデータベースメディア
5-2 構築するデータベースの選び方
5-3 データベースの見せ方
5-4 最強のデータベース「ソーシャルグラフ」
5-5 今後のデータベースメディアに求められるもの

という感じになっています。ほとんどが海外では比較的ポピュラーなサービスの事例紹介で、後半ではMySpace vs FacebookなどSNSを巡る攻防をまとめています。

正直に言うと、最初書いたものはワンパターンだった(と後で気づいたのですが)ので、編集でかなり直されました。おかげで、各ストーリーに起伏があって結構おもしろくなったんじゃないかと思います(が、まぁ書いた本人なのでよく分からないわけですが)。

今回はありがたいことにお声をかけていただき、やったことがないからやってみようと思いチャレンジしてみたのですが、思ったより大変でいろいろな方のサポートがあってなんとか書くことができました。いろいろな方に感謝しきりなのですが、特にきっかけと経験を与えていただいたインプレスジャパンの柳沼さん、編集の藤崎さんに感謝いたします。

もしよろしければ本屋で手に取ってみてください。

ライラの冒険 黄金の羅針盤 (2007)

【監督】クリス・ワイツ
【出演】ニコール・キッドマン / ダコタ・ブルー・リチャーズ / サム・エリオット / ダニエル・クレイグ / エヴァ・グリーン

★★☆ [50点]「子供向けファンタジー」

魂がダエモンというペットになって自分の周りについている世界(ジョジョのスタンドみたいな感じか)で繰り広げられるファンタジー。ライラという少女は特に特別なスキルを持つわけではないですが、勇気だけですべてを乗り切っていきます。正直言って、ヒーロー願望を叶えるよくある子供向けファンタジーという感じで、個人的にはこういうのは好きではありません。この作品はGAGA(USEN)が社運をかけて出しているっぽいのですが、興行成績的にはどうなんでしょうね。

Posted by suadd on 2008/04/06 with 映画生活

Quality Inn
Quality Inn posted by (C)Shintaro

なんとか帰国しました。今回は特に、著名な富豪研究家(!)でもあるApple増井さんはじめ、いろいろな方にお世話になりまして、とても楽しかったです。仕事も割と順調だったんじゃないかなと。

一番よかったのが、RockYouの石塚さんにお会いできたことでした。RockYouはFacebook AppsでSlideと1番人気を競い合っているアプリ「Super Wall」を提供しているネットベンチャーで、数千万のインストールユーザーを抱え、Sequoia Capitalが出資するなど今最も注目されているベンチャーの一つです。日本ではあまり知られてませんが、「新・データベースメディア戦略」でも紹介したので、是非ご覧ください。

詳しくはあまり書き(け)ませんが、とにかくシリコンバレー的なダイナミズムに溢れていて、これこそベンチャーという感じでワクワクしました。これだけ注目されているネットベンチャーに日本人がいることが非常に珍しいので、これからも注目していきたいと思います。

JTPAのウェブサイトに以前のセミナーのレポートと動画がありますので、興味のある方は是非ご覧ください。

JTPA: 石塚亮氏とFacebookアプリケーション開発について語る

P.S.Facebook Appsはいろいろとおもしろいものが出てきているのですが、最近見たTranslationsというアプリがすごいです。ボランティアを募集して翻訳をしてもらい、普通に日本語化されます。もちろんまだされてない部分も多いのですが。こういうことが、ボランティアベースでできてしまうのは、素晴らしい可能性を感じます。

フォト蔵

映画生活

プロフィール

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↓共著書
新・データベースメディア戦略。オープンDBとユーザーの関係が最強のメディアを育てる

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