2008年10月アーカイブ

世の中にあふれる嘘の常識を事例に出しながら、なぜそういったダメな議論があふれてしまうのか、そもそもどこがどうダメなのか、なぜそういう罠にはまるのかなどを論理的に解説した本。非常に分かりやすく書いてあるので、すらすらと読めます。

僕は、RSSリーダーやソーシャルブックマークなんかを使って普通より情報収集をしている方だと思うのですが、正直この本にあるようなダメな議論が氾濫しているのを感じます。一方で、マスコミだけを元にしているとネット上にあるような「上質な議論」に触れられないのも事実です(なぜならマスコミはマスに向かっているため深い議論はしづらい)。

玉石混淆なので、非常に弱肉強食だとは思いますが、すごく先端な議論があっておもしろいとは思っています。とはいえ、基本的に、直感でおかしいなと思っても、どうおかしいかじっくり考えたり、わざわざ批判しないでスルーします。自分が上質だと思ったものについてはじっくり考えるようにしてます。でないと時間がいくらあっても足りないので。。

それはさておき、本書は、そんな弱肉強食なネット上での渡り歩き方が分かる良書だと思います。オススメ。

<抜粋>
・「本当の○○は」「真の××は」という命題は哲学的な響きがあるためか愛用者が非常に多いようです。しかし「真の豊かさとは何か」「本当の幸せとは何か」という類の問いに答えはありません。仮にあったとしても、それが正しいのか否かを検証することは不可能なため、「確かにこれが本当の幸せだ」と確認することができません。
・データを用いた検証を行う訓練を受けていない人の中には、データによる検証のすべてを無意味に批判するというケースが見受けられます。そのような態度は、議論をつぶすというネガティブな結果しかもたらしません。代替的なデータや改善案の提示が見られないデータ批判に出会った場合には、まずは疑ってかかる必要があるでしょう。
・現実をはじめから「丸ごとそのまま」「総合的」に解釈することなどできないのです。ある現象をその関連事項まで含めて完全に理論化するモデルは、「世界そのもの」しかありません。「世界そのもの」を直接把握できるなら、理論など必要ないでしょう。

どこにもリリースしてませんが、ウノウで密かに「まちつく!」というケータイ専用のゲームサイトをテスト的に運用しています。

内容は非常に単純で、自分だけのまちを育てていくのですが、アクセス数やまちの掲示板への書き込み数などが多いと早くまちが発展していくようになっています。

また、ケータイ専用ならではの機能として、位置情報(GPS)を送るとその地域でしか買えないアイテムを手に入れたりもできますし、アイテムは使ったり、まちに置いたり、「アイテム市場」というフリマで売ることもできたりします。

想定しているのは毎日少しづつ長い期間遊べるゲームで、PCなどである有料オンラインゲームほどヘビーに使わなくても、ケータイでコミュニティ感のあるサービスにしたいなと思っています。

テストリリースして少し経ちますが、クチコミのみで広がっていて、一部の方にはかなりヘビーに使っていただいているようで、特に女性が多いのがうれしいです。

ウノウ内では、テストステータスのためあまり時間を割けないので、今回担当エンジニアと開発合宿をして、2日間みっちりごりごりと作り込みを行いました。おかげで、すごくバランス等もよくなったのではないかなと思います。

普通にユーザー登録もできるので、もし興味のある方はぜひ試してみてください。
※私を知っている方は招待しますので、ケータイアドレスをメールなどで送っていただければ。

まちつく!

豚の丸焼き2
豚の丸焼き2 posted by (C)Shintaro

週末は豚を丸焼きするという謎のイベントに参加してきましたー。すいません、ショッキングな画像で。でも、実際観るといい香りで、食べたらもちろんおいしいんですよ。やっぱり人間、こういう業を背負って生きて行くのね、とか思いました。

ところで、明らかにブログ更新頻度が落ちてます><

ちょっと夏映画が一段落したのと、最近あまりおもしろい本に当たらないんですよねぇ。なにかドキドキするような本があったら教えて欲しいです。後、比較的小説が多いのも一つの原因かもしれません。小説ですごい! というの結構少ないので。

それから、ここのところ仕事モードになっていて、最近ごりごりやってるのですよ。といっても、実務で忙しいというわけではなく、あーでもないこーでもないと考えたり、調整とか交渉とかが多い感じですが。

世間では、サブプライム関連が大変みたいで、本格的な不況に備えて海外のスタートアップではレイオフの嵐が吹き荒れているみたいですね。日本でもいろいろ厳しい話は耳に挟んでいて、来年辺りは結構大変そうです。もちウノウとしても、いろいろと対応して行こうと思ってます。むしろこういうときほど絶好の投資時期ですから。

P.S.最近いちおしの芸人:天津木村


※本当はシモネタの方がおもしろいんだけどw 検索してみてください。

現在発売中の雑誌「Pen」11/15号にインタビュー記事を掲載していただきました。p117です。よろしければご覧ください。

Pen オフィシャルサイト

おもしろそうなので友達にプレゼント。すぐにぐちゃぐちゃになって、誰も戻せませんでした。。ルービックキューブと揃えるロジックは同じっぽいんですけど。。まぁそもそもルービックキューブも揃えられないんで。

RUBIK'S ミラーブロックス3
RUBIK'S ミラーブロックス3 posted by (C)Shintaro

経済は感情で動く---- はじめての行動経済学
マッテオ モッテルリーニ
紀伊國屋書店
¥ 1,680

人がいかに感情に左右されて判断をしているかを何十通りも紹介して解説した本。例えば、「8000円をもらうか、あるいはジョージ・クルーニーかアンジェリーナ・ジョリーにキスするか」と「8000円儲かる確率が1%のくじ引きをするか、ジョージ・クルーニーかアンジェリーナ・ジョリーにキスできる確率が1%のくじ引きをするか」と聞くと前者ではお金をもらう人が多いが、後者ではキスを選ぶ人が多いらしい。

なぜこういうことが起きるのか、ということがひたすら書いてあります。最初はかなり新鮮でおもしろいのですが、最後までひたすら事例と解説が続くので結構あきてきます。とはいえ、それを知っておくのは自分の感情の「エラー」を防ぐためにも重要なことなんじゃないかと。読んで損はないと思います。

良い物を良いというのはとても難しい - webdog

良い物を良いと褒めてるだけなのに煙たがられることが、ブログを始めてからとても増えた。例えば自分のレビューに対して「hype」とコメントがつくなど。

原因はいろいろあるけれども、一番の原因は「この人は褒めてばっかりなんじゃないか」という印象を与えてるのが考えられる。
(中略)
なぜそうなるかと言えば、そのくらい良い評価ができる物でないと、わざわざ労力を費やして紹介しようとも思わないから。

これは少しドキッとしました。まさに僕も誉めてばかりだから。

でも、嫌いなものを嫌いといったり、ダメなものをダメっていうのってすごく大変ですよね。だって、嫌いだったら対象をよく知らないわけで、ダメっていうならいろいろ調べたりしないとできないし。

ブログだって趣味で書いてるのだから、楽しかったりよかったものを素直によかったって書いた方が気持ちがいいと思います。何かのあら探しして、書くのって気持ちもよくない。

だから、僕は本でも映画でも何でもよかったなと思ったら紹介してます。

本はつまらないと思ったら最後まで読まないことにしているし、読んだとしてもひっかかるものがなければ基本的に書きません。映画は映画館で観た場合は極力書くようにしてますが、それは割と自分として長年みてる分野だから許して、といった感じです。DVDは観てもほとんど書かない感じかも。

それと、友達が読むような超プライベートな話題はフォト蔵日記に書いてます。

そんなわけなので、このブログは誉めてばかりですが、別に触れたものすべてを誉めたりしてるわけではないってことを知っておいていただければなと思う次第です。後、誰かからお金もらって何か書いたりとかもありません故。

シルクドゥソレイユはラスベガスで2回しか観たことないのですが、ついに新浦安というかイクスピアリの隣に常設劇場ができたということで観に行ってきましたよ!

シルクドゥソレイユ ZED
シルクドゥソレイユ ZED posted by (C)Shintaro

シルクドゥソレイユ ZED
シルクドゥソレイユ ZED posted by (C)Shintaro

外観はこんな感じ。ちなみに、シルクドゥソレイユはカナダ生まれの新しいタイプのサーカスで、ラスベガスを中心に常設劇場がいくつかあります。マカオにもできるという話でしたが、すでにヴェネツィアンにできてるみたいです。

ショーですが、とにかく最初に度肝を抜かれました。えーそうなるのって感じで、ダイナミックで素晴らしい。それ以降もドキドキの連続(ただ前半の方がよかった気がする)。結構ミスもあったのですが、それだけ難易度高いのだろうなぁとよい方に捉えることにしました(苦笑)。この辺りはまだ始まったばかりなので、今後に期待ですかね。

ネタバレになっちゃうので内容は書けませんが、恐らく常設じゃないとできないような内容が盛りだくさんで、キダムとかドラリオンとかおもしろかった方は(僕は観てないですが)ものすごく満足できるんじゃないかなと思います。

今回席が真ん中辺りの通常席の一番前という良席だったんですが、2回目観るならもっと近い席でもいいかなぁと思いました。

おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)
後藤 和智
角川グループパブリッシング
¥ 740

宮台真司と香山リカを中心に「下流社会」三浦展、「存在論的、郵便的」東浩紀、「カーニヴァル化する社会」鈴木謙介、「バカの壁」養老孟司、藤原和博など世代論で語ろうとする論者を徹底的に批判する意欲作。

最近は、宮台本なども追ってなくて、意外にも昔は若者を擁護する立場として登場した宮台氏がいつの間にか権力者として、自分たちよりも若い若者を糾弾する側に回っていたのですね。「バカの壁」「下流社会」みたいな本が売れていることには憤慨はしてたのですが。

理論的に何がダメかを指摘していて非常に爽快感があります。すべてがすべて受け入れられるわけでもないですが、誰がどういう視点でものを見ているかが分かって、新しい見方ができそうだなと思いました。

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