『銃・病原菌・鉄』は、過去のヨーロッパの優位がどのように築かれたかをテーマにしていましたが、本書は文明崩壊が過去なぜ起こり続けたのかだけではなく、将来に向けて人類がフォーカスしていかなければいけないことにまで言及しています。
文明崩壊は一般的に、人口が増え、食料やエネルギー消費量が増えることで、環境を破壊し、そのため食糧とエネルギー収量が低下し、社会が混乱・崩壊するというサイクルを描きます。
今、第三世界が先進国と同様の生活水準を目指していますが、現在の先進国の生活の環境侵害量は非常に大きく、現実的に現在の生活を維持することは不可能です。確かによく考えれば当たり前のことなのですが、普段何事もなく毎日過ごしていると忘れがちです。
現在のように世界が一体化してしまうと、地球規模で文明崩壊が起こる可能性があり、それを防ぐためには、これから先進国の人々は、ストックを食いつぶすのではなく、フローだけで持続可能な社会を実現しなければいけません。それには多くの妥協と痛みが伴うことでしょう。
今、僕はインターネット・ベンチャーを立ち上げていて他のことをする余裕もあまりないのですが、大きな視野でどのような貢献ができるかをもっと考えないといけないと思いました。
これはそんなに大げさなことではなくても、第三世界から資源を運び出している企業(例えば、石油採掘企業)へ直接影響力を与える。もしくはそれが不可能でも、そういった企業へ影響力のある企業(例えば、鉱業会社に対してティファニーや、食肉業者に対するマクドナルドなど)へ影響力を与えたりすることでも可能です。
また、自分自身もどこかのタイミングで、世界の持続可能性へもっとフォーカスをしたいと思いました。
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