ジェフリーサックスは、29歳でハーバード大学教授の終身在職権を得た天才で、その後、ボリビアやポーランド、ロシアで経済顧問を勤めています。この本では現在一般的に信じられている嘘を暴き(例えば、アフリカ人は怠惰である、世界は十分なODAを行ってきた、ODAは国民が支持するわけない、反グローバリズム運動など)、こうすれば2025年までに極度の貧困を無きものにすることができる、と具体的な政策提言をしています。
さらに、これを「私たちの世代の挑戦」と説き、もし貧困を終わらせることができれば、ガンディーの独立運動やキング牧師の公民権運動などと同様に、後の世代から賞賛を受けることができるであろうと力説しています。経歴も語り口もスマートですが、熱い心で突き動かされているのがよく分かります。
この本を読むと、誰でも行動したくなる良書。非常に濃いので読むのに時間がかかりますが、ぜひより多くの人に読んで欲しいです。僕もまず自分にできることをやっていきたいと思います。
奴隷廃止運動、植民地の解体、人種差別反対運動には、共通した特徴が見られる。スタートした時には無謀な試みと思われたことだ。(中略)実現までに何十年もの歳月が流れたことからも分かるように、成功の秘訣は忍耐だった。人権や人間の可能性といった啓蒙思想の基本をなす価値観にも訴えた。そして最後に、大衆の態度が急転換した。その結果、不可能だと思えたことを、当たり前のことへと変えたのである。同じように、貧困の終焉は、急速な変化を見せて、ある日突然、果たされるだろう。先進国がわずか〇・七パーセントをODAにまわすという約束を三十五年間守らずにきたとしても落胆する必要はない。これをばねに、さらに大勢の人を動かせばいいのだ。
eNnlLd It's hard to seek out educated individuals on this subject, but you sound like you understand what you're talking about! Thanks