FPN-Yahooの買収はサービスが目的だけど、Googleの買収は人が目的?
メディア・パブ: GoogleとYahooの第1四半期決算,明暗くっきりを読んで。
先日、メディア・パブでGoogleとYahooの四半期決算を比較し、Yahooにはもう「Googleの背中が見えなくなってきた」のではないかと書かれていました。
この記事を読んで、なんとなく気になったのがGoogleとYahooの買収戦略の違い。
確かにYahoo!が買収後サービスを温存するのに対して、Googleは買収後はGoogle自体に統合する傾向がありますね。
先日Googleの中の人に「なぜGoogleにとどまり続けるのか?」と聞いたところ「Googleでできることがどんどん大きくなっていて、それは新興ベンチャーではできないから」と明確に話をしていました。例えば、自分がWritelyの中の人だと仮定してみると、「今のところ数万人のユーザーはいて技術には圧倒的自信があるが、Googleのサービスとして展開し、Googleの他のエンジニアの力も借りれば、世界中で自分の作ったものが使われることになる」と思うのは自然な流れなのかもしれません。
一方で、Flickrであれば「Flickrはすでに数十万に使われていて、熱狂的なファン層がいる。デザインも重要なFlickrは、Googleのカラーとは合わないし、統合もしたくない。Googleの他のエンジニアも助けにはならないだろう」と思ったのかもしれません。
このように考えると、Googleはディープなディティールにこだわるギークには堪らない環境であり、サービスのデザインやブランド名を重視するサービスクリエーターには窮屈な環境なのではないか、とも思います。
つまり、ギーク系ネットベンチャーならGoogle、サービス系ネットベンチャーならYahoo!ということでしょうか。
もちろん、買収戦略だけが決算の話とつながっているわけではないのですが、たしかにYahoo!はこの状況を挽回するには、根本的な何かを変えなければいけないのかもしれないと思えてきます。
(全く違う路線を歩み続けると言う選択肢もあるのでしょうが)
確かに四半期の利益で、Googleが10億ドル、Yahoo!が1億4000億ドルですから、膨大な差がついてしまっていますが、Yahoo!がGoogleと同じ戦略をとってうまく行くわけがないし、おもしろくもないので、個人的にはYahoo!にはサービス系ネットベンチャーの星でありつづけて欲しいなと思います。
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