予想どおりに不合理--行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」


経済学ではみなが合理的に動くことを前提としていて、一見それは正しいように思いますが、実際はぜんぜん違いますよ、という実験例をこれでもかとばかりに取り上げている本。

例えば、著者ははじめてスターバックスに入った時「高い」と思わなかったか? と問う。そして、次にスターバックスに通りかかった時、前にその決断をしたことを自己肯定し、またスターバックスに入る。さらに、それを繰り返すうちにもっと高いコーヒーすら頼んでしまう現象をあげ、アンカー効果や最初の決断の重要性について説明します。

その他、無料と有料の間に存在する壁、社会的規範による従業員のやる気の出させ方、効果のない手術が効果を発揮するプレセボ効果、お金はちょろまかさないが代替貨幣ならごまかしやすい人間的性質などなど。対象は広範囲に渡りますが、どれも人が合理的だとすると説明できず、非常に興味深いことばかりです。

また、それぞれに対して実験結果だけではなくて、そこから示唆される応用方法や考え方などが書かれており、非常に考えさせられます。文章も平易で読みやすいですし、必読本と思います。

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