15巻にも及んだ「ローマ人の物語」が完結してしまって、残念に思っていたところその後の地中海世界を描いた作品が登場。ローマ滅亡後から近代までというのに非常に興味があったので、待ってましたという感じでした。
上巻はとにかくアフリカのイスラム教徒サラセン人にやられっぱなしになります。地中海の制海権がなくなり、首長公認の海賊行為が横行し、沿岸地域は壊滅的な打撃を受けることになります。街は襲撃を受け、金銭はもちろん、無差別に殺され、成人男子は奴隷として連れ去られる。完全に無法状態、暗黒時代です。
そんな中で勃興する海洋都市国家アマルフィ、ピサ、ジェノヴァ、ヴェネチアなど。そして、十字軍と奴隷解放運動。下巻ではもう少し巻き返すのかな、というところで終わり。下巻が楽しみです。
なお、特に「ローマ人の物語」を読んでなくても問題ないと思います。
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